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先日開催した構造現場見学会でのヒトコマです。
とある参加者が窓と躯体の隙間に貼られたアルミテープを指差ししながら、こんな事をおっしゃっていたんです。
「先日伺った建売現場では、ここにテープなんて貼っていませんでした。」
さっそくテープの向こう側にあるモノを説明し、テープの重要性を訴えたのは言うまでもありません。
コレ、テープを貼る前に撮った写真です。
樹脂サッシと木材の間に、10mm位の隙間があるでしょ?
そして、その先に樹脂らしきモノが見えていると思います。
なんだと思いますか?
コレ、樹脂サッシのフィンなんです。
弊社事務所に置いてある『アルミと樹脂の複合サッシ』のカットサンプルを使って説明してみようと思います。
サンプル上側が外側、下側が室内側になります。
複合サッシですから、外側部分のサッシはアルミ製、内側部分は樹脂製となります。
サッシ右側に木材があるでしょ?
そこに接触しているアルミ製の薄い板がフィンです。
ここを躯体もしくは耐力面材越しに躯体に留めてサッシを固定します。
写真では、木材部分に赤い線を引き『耐力面材』及び『柱』と『隙間』を示しています。
隙間上部に↑が見えるでしょうか?
フィンの室内側を指している訳ですが、ここが先程の写真の『樹脂らしきもの』に当たります。
弊社では上図のように、この隙間に発泡ウレタンを詰めています。
『発泡ウレタン①』の部分です。
そして、ここにアルミテープを貼ると冒頭の写真のようになります。
ちなみに窓枠を取り付けた後に、さらに『発泡ウレタン②』を詰めるようにしています。
だって、サッシのフィンの外側は通気層です。
つまり家の外なんです。
真冬であれば、ここを0℃近い外気が常時流れている訳ですから、サッシのフィンは冷たくなります。
ここに温かく湿った室内空気が触れれば、結露しちゃいます。
しかも誰の目にも留まらず、結露水を拭くことも出来ません。
木材が腐らない事を願うことしかできないんです・・・。
樹脂よりも熱が伝わりやすいアルミであれば、なおさら怖いですよね・・・。
だから、この隙間には必ず断熱材を充填し、室内側に防湿・気密処理を行う必要があるんです。
そう、お伝えしました。
もちろん見学者は唖然としていました。
「あの建物、大丈夫なのかな?」
「知らないって、怖いですね・・・。」
この時、私は先日の躯体検査の際にJIOの検査員と交わした会話を思い出していました。
とある現場で行われた断熱検査の時の話を検査員がしてくれたんです。
「断熱検査時にサッシ周りの隙間を塞いでいない事を注意しました。」
「隙間を塞がないと、結露しますよ!」
「でも、是正には応じてくれませんでした。」との事。
そして
「断熱検査時の是正勧告って、強制力がないんです・・・。」と言って、しょぼくれていました。
(知っててやってなければ、もっと怖いですけどね。)
でも、さすがにこの話は出来ません。
確実にやってくれる工務店を探すしかないと思います。
そう言って、締めくくらせてもらいました。
「その現場、1階と2階で明らかに温度が違うんです。」
「でも、この現場は温度差がありません。」
「どうしてですか?」
もちろん構造現場ですから、冷暖房なんて掛けていません。
その理由も、ちゃんと説明させて戴きました。
続く・・・。
今日・明日と休暇を戴いております。
よって現場ブログもお休みです。
何卒、ご容赦くださいませ。
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