JIOの防水施工マニュアル(住宅用防水施工技術)2021に、こんな記載が

10月26日付のアセットフォー日記となります。

練馬・板橋の天気は曇り。

気温も22℃までしか上がらないようです。

そう言えば、雨が降らないうちにやっておきたい作業がありました。

練馬区で工事中の『FPの家 C邸』の話です。

玄関上の庇下地をつくりました。

木製の玄関ドアを採用する事が多い弊社の場合、玄関上の屋根は極力軒の出寸法を大きくするようにしています。

ドアに雨水や日光が当たるのを防ぐのが、その目的です。

そのため軒の出だけではなく、屋根の巾も大きくした方が良いんです。

ご存じでしたか

大きな庇をつくる事で、玄関ドアに掛かる雨水は激減します。

でも庇と外壁の取合い部からの漏水の危険性は高まるんです。

例えばJIOの『防水施工マニュアル(住宅用防水施工技術)2021』には、こんな事が書かれています。

2.9  庇(ひさし)と外壁の取合い部

2.9.1 庇の下地

ポイント

1.庇まわりは通気層の躯体側に「先張り防水シート」を張り、サッシまで張り下げる。

2.サッシまわりの先張り防水シートは、防水テープを用いサッシフィンと連続性を確保する。

3.腕木まわりの先張り防水シートは、伸縮性片面粘着防水テープを用い腕木と連続性を確保する。

庇まわりは雨水がまわり込む傾向があるため、通気層の躯体側に「先張り防水シート」を張る。

先張り防水シートは、一般社団法人日本防水材料協会規格JWMA-A01(先張り防水シート及び鞍掛けシート)に適合

またはこれと同等以上の防水性能を有するものとする。

そして次のような納まり図を挙げています。

腕木のある場合

②腕木のない場合

庇をつくる場合、昔は大抵弊①の納まりだったと思います。

躯体(柱・間柱)に腕木を横かに留め付け、跳ね出す方法です。

腕木を躯体にしっかりと留められるので、庇自体の強度が上がります。

でも最近は躯体外側に耐力面材を張ることが多いでしょ

この方法だと、耐力面材を欠損することになってしまいます。

また防水層を腕木が貫通するため、そこから雨水が侵入する恐れがあるんです。

弊社では写真のように②の納まりを採用しています。

でもJIOの推奨する納まりとは少し違います。

実は先張り防水シートを使っていません。

透湿防水シートを先に張ってしまい、この上に受け材を固定した腕木を留め付けています。

つまり透湿防水シートを先張り防水シートの代わりにしている訳です。

受け材は通気胴縁と同じ厚さの木材にしているため、野地合板を受け材で停めて張れば通気層も繋がります。

あとは野地合板の上に下葺き材を野地合板から250mm以上立ち上げるようにし、その上端に防水テープを貼ればいいんです。

ちなみに屋根の立ち上げ部には雨押さえを設けます。

また、雨押さえよりも50mm以上下葺き材を立ち上げるのが推奨納まりとなっています。

同様に、掃き出し窓の上にも庇下地をつくりました。

庇下地が完了したら、すぐに下葺き材&屋根の施工を行う必要があります・・・。

秋の長雨が始まる前に終わらせたいんです。

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