高濃度ホウ酸水溶液を使った木材劣化対策について書いてみました。

4月14日付のアセットフォー日記となります。

練馬・板橋の天気は晴れのち曇り。

雨降らないで良かった・・・。

でも、明日は雨なんですよね😢

 

板橋区で工事中の『FPの家 Y邸』の現場写真をご覧ください。

 

基礎立上りを貫通している水道配管を撮ってました。

灰色の塩ビパイプと基礎の取合い部分に白い粘土のようなモノが詰められているでしょ

コレ、ボレイトフィラーと言います。

屋外・屋内を問わず防蟻効果が持続する、ホウ酸防蟻気密パテです。

自然素材である主成分のホウ酸を、扱いやすいように粘土タイプの基材に混入し、防蟻性能を持たせています。

弊社のベタ基礎は立上りと耐圧盤を一体打ちしているので、打ち継ぎ部分からシロアリが侵入する事はありません。

だから基礎貫通部に、こうした防蟻処理をすればシロアリの侵入を防ぐ事が出来ます。

コレ、木材劣化対策の一環なんです。

木材劣化対策

という方も多いと思います。

一般的には、防蟻・防腐処理と言われています。

シロアリや木材腐朽菌による食害を防ぐ事を目的とした工事です。

まだまだネオニコチノイドやピレスロイドといった合成殺虫剤を使っているケースが多いようですが、弊社ではティンボアPCOという薬剤を溶かした『高濃度ホウ酸水溶液』を使っています。

えっその理由ですか

簡単な話です。

合成殺虫剤を使った防蟻・防腐処理では、長期に渡って安全で安心な環境を提供する事が出来ませんから・・・。

ティンボアPCOは写真のように粉末の為、これを溶かして使います。

でも、ただ溶かせば良い訳ではありません。

問題は濃度なんです。

シロアリや木材腐朽菌に効く濃度にしないと、意味が無いでしょ

だから水ではなく、お湯に溶かすようにしています。

水温が上がると、溶けるホウ酸の量が大きくなります。

昔、砂糖を水に溶かす実験やりましたよね

あれと同じなんです。

ちなみに濃度が低い水溶液を使うと、2度塗りが必要になります。

一度塗って、乾いたら更に上塗りをします。

ちなみに乾く前に上塗りしても、意味ありません

ただ流れて、無駄にするだけ・・・。

土台&大引き、そして基礎表面に噴霧している様子を撮ってみました。

とにかくビショビショになる位、大量に噴霧します。

だから乾くと、白い粉が浮いています。

逆に白い粉が浮いてこないようでは、濃度が足りないのかも知れません。

土台&大引きの上に敷き込むネダノン合板にも、高濃度ホウ酸水溶液をたっぷりと塗ります。

裏・表・両サイド&両木口、6面全てに塗ります。

構造材だけではありません。

大間柱&半柱や筋違にも、たっぷりと塗ります。

ユニットバスの天井下地用の野縁も同様です。

もちろん6面全てに塗ります。

あっ、FPウレタン断熱パネルにも塗りますよ

断熱材自体は、シロアリの食料にはなりません。

でも、通路にはなるんです。

だから表面にホウ酸の層をつくる事で、シロアリの侵入を防ぐ必要がある訳です。

外壁下地に耐力面材を張るのであれば、これにも塗ります。

但し弊社では非木系面材を採用している為、塗っていません。

乾いたFPパネルの写真です。

所々に白い粉が付着しているでしょ

これ、お湯の中で飽和状態になっていたホウ酸が冷えて結晶化したものなんです。

同様に、構造材のあちこちが白くなっています。

 

そうそう、弊社では下図のような3つのコースを用意しているんです。

もちろん木材劣化対策の話です。

①床から1.0mまでの構造材に行う標準コース。

②2階床梁までの構造材および2階床合板下端まで行う1階全部コース。

③屋根野地より下の構造材全てに行う全構造材処理。

でも、①を勧める事はありません。

②を標準とし、可能であれば③を推奨しています。

 

ご存じでしたか

シロアリには地下シロアリと乾材シロアリの2種類がいるんです。

前者を防蟻処理の対象としていますが、このタイプのシロアリは地面から侵入します。

だから建築基準法では、基礎天端から100mmまでの木部を防蟻処理の必要な範囲としています。

日本建築学会の調査データーを挙げてみました。

この調査では、解体建物の雨漏りやシロアリ・木材腐朽菌の被害の発生高さを調べています。

下の方に引かれた赤い線が、基礎天端から1000mmのラインです。

このラインの上でも、シロアリの被害って結構発生しているでしょ

だから、1階全部処理を標準にしている訳です。

3000mmより高くなると、被害は少なくなるでしょ

でもゼロではありません。

だから全構造材処理を推奨している訳。

ちなみに地下系シロアリではないシロアリも存在します。

乾材シロアリです。

最近耳にする事が増えたアメリカカンザイシロアリが、これに当たります。

地下系シロアリは湿った木材を好みますが、乾材シロアリは乾燥材を好むんです。

しかもヒノキが大好物

空から飛んで来たり、輸入家具の中から出て来たりするので、従来の防蟻・防腐処理では対応出来ません。

弊社の商圏である練馬・板橋でも被害が増えているんです・・・。

幸い弊社では、今のところ無被害ですが・・・。

こんな感じに上まで噴霧すれば、乾材シロアリにも対応可能です。

ここからは愚痴になります。

こうした写真を撮っていると、スマホが真っ白くなるんですよね・・・。

ホウ酸を含んだ細かい霧が現場中に舞っているからです。

後で水拭きするのが面倒なんですよね・・・。

当然、鼻や口の中にも入っていると思います。

よほど大量に摂取しなければ、体調を崩す事はないので安心してください。

合成殺虫剤のように揮発しないので建物内の空気を汚す事もないし、効き目が無くなる事もないんです。

シロアリや木材腐朽菌には効くけど、ご家族には安全・安心

これが高濃度ホウ酸による木材劣化対策です。

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posted by AssetRed 

住所:東京都練馬区北町2-13-11  

電話:03-3550-1311 

東武東上線 東武練馬駅下車5分

ただいま、現場監督見習いを募集しています。

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上記をご確認ください。

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