遣り方終わりました。

『FPの家 Y邸』

本日、遣り方を行いました。

メンバーは大工さん3名+基礎業者2名+私の計6名でした。

まずは、遣り方という作業について簡単に説明します。

①まずは整地された敷地のどの辺りに家を建てるのか、位置を決めるための地縄張りを行います。

これは、敷地境界および周辺状況を確認し、設計図に基づいて地杭を打ち、地縄を張り、建物の位置を確認する作業です。

ここで大切な事は、敷地境界線と建物の離れ(距離)が設計図通りになっているかどうかです。

今回は、先日行った地盤改良の際に行っているため省略しました。

写真の青い紐が改良体の中心、黄色い糸(水糸)が基礎中心線です。

この水糸が地縄となります。

建物の配置が決定したら、いよいよ水盛り・遣り方となります。

上の図を参考にしながら、話を進めさせていただきます。

基礎工事に先立ち、基礎の立ち上がりの中心線や基準となる水平を決める作業のことを水盛り・遣り方といいます。

一見水平に見える敷地でも、東西南北に高低差があり、前面道路には勾配があります。

これらを考慮にいれて敷地の基準となる高さを決めなければなりません。

この基準となる高さをベンチマークといいますが、これをもとに遣り方を設け、根切り深さや基礎の高さを決めます。

今回は前面道路のマンホール中心をベンチマークとしました。

①建物の廻りに水杭を打ちます。

木槌を使い、杭を一本づつ打ち込んでいきます。

②オートレベラーを用い、水杭にベンチマークから一定の高さの印をつけていきます。

③この印に合わせて、水貫を取り付けます。

電動工具を用いてコースレッドを留め付けます。

④水貫の下に筋違貫を取り付けたら、建物の四隅の位置を水貫に書き入れます。

まずは、基準となる建物と敷地境界線までの距離を確認します。

今回の場合、長手方向の水貫は敷地に対して、平行であり、短手方向からの距離を測ることで、建物の一辺の長さとその位置が明確になります。

(図面で見ると、右上の水貫から平行で、右下の水貫からの距離がわかる事で、建物の隅が明確になります。

さらにこのポイントから、14.56m離れた右上の水貫に平行な線の上がもうひとつの隅になります。)

カネピタという器具を使い、もう一辺の位置を決めます。

まずは、短手方向の水貫の上にそれぞれ釘を打ちます。釘の位置は明確になった一辺から2.73mのところです。

それぞれの短手方向の水貫に打った釘にカネピタのテープ先端部にある輪を引っ掛けます。

短手方向の水貫のほぼ中央にある釘同志を、カネピタのテープが真っ直ぐ繋ぐようになります。

ハンドルを回してテープを伸ばしながら、長手方向の水貫に近づけます。

カネピタは、先端から2枚のテープが同時に出てくる器具です。それぞれのテープは同じ長さになるしくみになっています。

テープの長さを調節し、長手方向の水貫に触れた場所に印をつけます。

このまま、反対側の水貫にも同様にして印をつけます。

それぞれの長手方向の水貫につけられた印を結ぶと、長手方向の水貫に対して90°の線となります。

⑥先程④で確定した建物の隅から⑤でつけた印の距離を測ります。

反対側の印から同じ距離をとった所がもう一辺の隅となります。

ここから、14.56mを測れば最後の隅が確定します。

詳しくは、メーカーのhpをごらんください。

⑦確定した四隅に水糸を張ります。

長方形の対角長さはそれぞれ同じですから、この四隅の対角長さも同じになるはず。

⑧念のため、確認します。 

もし、長さに違いが出れば建物の配置が直角になっていないという事になります。

④に戻ってやり直します。場合によっては、地縄が間違っているのかもしれません。この場合は最初からやり直します。

今回は問題ありませんでした。

⑨水貫に測量テープを当てて、基礎の配置を細かく書き込んでいきます。

基礎の中心線と基礎巾を落としていきます。

⑩ようやく、完成です。

明日から、根切・鋤取り工事に入ります。

基礎業者の皆さん!

まだまだ暑さは続きますが、引き続き頑張ってお願いしますね。

 

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