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『FPの家 Y邸』
いよいよ、屋根タルキの間に断熱パネルを入れる時がきました。
現場写真をお見せする前に、
少しだけ『お勉強タイム』にお付き合いください。
省エネ住宅をつくる際には、最低限守らなければならないポイントがいくつかあります。
例えば
①断熱層を連続させる事
②防湿層を連続させる事
③気密層を連続させる事
これらをきちんと丁寧に行うが大切です。
上表は、断熱性能・防露性能・気密性能の目的と方法をまとめたものです。
例えば防露性能の場合、
内部結露を生じさせないために
適切な断面構成にする必要があり
断熱層と防湿層・気密層・防風層・通気層がポイントになります。
上図のように、断熱層の室内側に防湿層を設けて
断熱層に室内側の水蒸気が入りにくくし
断熱層の外気側は、透湿性を高くし通気層を設けることで
外気に水蒸気を逃がしやすくします。
一般的に使われている繊維系断熱材の場合は、室内側に防湿フィルムを途切れることなく貼る事が必要になります。
繊維系断熱材は吸湿性が高いうえに放湿性が低いので、一度吸った湿気はなかなか排出されません。
その結果、結露の元となり、木材腐朽菌や白蟻の温床になることも・・・。細心の注意が必要です。
ボード状プラスチック系断熱材である『FPパネル』の場合は、
透湿抵抗が大きく気密性能が高い為、防湿フィルムや気密シートの使用を省略することができます。
また、その断熱性能もトップクラス。
上表のE区分A種硬質ウレタンフォーム2種2号に該当し、その熱貫流率は0.024W/m・Kとなります。
厚さ105mmのFPパネルの断熱性能は、グラスウール16Kに換算すると197mmに相当します。
上の写真が屋根用FPパネル『FP遮断パネル』です。
屋根タルキの間にこれを入れる事で、高い断熱性能を得られることはもちろんですが
表面に設けられた2層の遮熱通気層が
夏の太陽熱をシャットアウト!
暑さ対策もバッチリのスグレモノなのです。(特許取得品です。)
上図は、FP遮断パネルを使用した建物と一般的な通気層を設けた建物との温度比較です。
(コロニアル葺きの場合、通気層を設けること自体が一般的というよりも、かなり良心的ではありますが・・・。)
その差は17.2℃にもなります。
公的機関の試験によれば、真夏の外気温が31.5℃の時、屋根の表面温度は70℃を超える高温となり
ロフトを作っても暑くて上がれないケースが少なくありません。
FP遮断パネルを使用すれば、70℃まで上昇した屋根の表面でも外気温と同じ31℃まで下げることが可能です。
さあ!お勉強の時間はここまで。
現場では、FP遮断パネルを運搬し、取付場所の近くに仮置きしています。
パネル自体は、ウレタンと木枠だけですから非常に軽くなっています。
簡単に運べるのでご安心を!
必要寸法に応じて最大長さ2.8mまでオーダーに応じてくれます。
仮置きしたFP遮断パネルを屋根タルキの間に落し込みます。
軒桁の角は、パネルの座りがいいように予め削られています。
ピッタリサイズで作られてくる為、玄能(トンカチ)で何回か叩く必要があります。
落し込んだら、側面から釘を打ち込んでいきます。
そうそう、今回も㈱FPコーポレーションから撮影スタッフが来ています。
良い写真をお願いしますね。
西側屋根の断熱パネルを入れ終わりました。
断熱材の厚さは105mm
屋根垂木の背は140mm
上の写真で35mmの違いがわかると思います。
緑色のアルミクラフト紙の両端を両側の屋根垂木にステップルで留め付けた所です。
この上に野地合板を取付けます。
パネルと野地合板の間に空気の通り道(通気層)が2層出来ます。
このアルミクラフト紙が太陽の輻射熱を反射し、
暖められた空気は通気層を通って換気棟から排出されます。
ようやく、下段のアルミクラフト紙を起こし屋根垂木に留め付けました。
引き続き、この作業が行われます。
大工さん!暑いとは思いますが、安全に作業を進めてくださいね。
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posted by t.arai
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