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昨日玄関框の取付けが完了したので、塗料を塗って来ました。
今回の玄関框はフローリングに合わせてバーチ材(カバ桜)を採用しています。
無塗装品の為、かなり白っぽい色合いです。
ちょっと脱線。
カバ桜(樺桜とか蒲桜と書きます)の写真です。
サクラの一種、バラ科サクラ属。
エドヒガン桜と山桜の自然交配によって偶然出来たものだそうです。
現在の埼玉県北本市にあたる石戸の寺院の境内で誕生したと言われ、
名前の由来は源範頼の伝説に関係があるとか。(範頼の別名「蒲冠者」にちなむそうです)
弊社では、ホルマリンやVOCによる室内空気の汚染を考え自然塗料の使用をお勧めしています。
当然フローリングや階段、枠材・建具等も植物油を塗った商品が使われる事が多いのですが、
困った事に玄関框だけはウレタン塗装品が多く、自然塗装品は非常に高価となっています。
「仕方ない、高いから諦めていただこう。」と言う苦渋の選択をするケースも結構ありました。
「無塗装品を取付け、塗装屋さんに自然塗料を塗ってもらえばいいじゃん」と思いつき、早速試算。
塗料代+塗装手間をはじいてみると、
わざわざ玄関框を塗りに来てもらうことで手間代が高くついてしまい断念。
「素人でも簡単に塗れるワックスにすればいいじゃん」という事で試したのがコレでした。
宮内庁御用達、太田油脂株式会社製
匠の艶出し
という天然ワックスです。
原材料は、えごま油・米糠ロウ・レモンオイルと100%天然成分です。
ウエス(きれいなボロ雑巾)に含ませて、塗るだけ。
という簡単施工との事。
塗装屋さんに頼ることなく、自分で塗ってみる事にしました。
もう一年以上前の話ですけどね。
弊社事務所に玄関框を届けてもらい、隅っこで床養生をして、早速ワックス掛け。
思ったより簡単でした。
それ以来、何本の玄関框にこのワックスを塗った事でしょう?
今ではすっかりスタンダードです。
ところで、
えごまって、ナニ
ごまと違うの・・・。
写真にあるのが、えごまの葉っぱと種です。
しそに似ています。
調べてみると、「えごま」は一年草のしそ科の植物で「ごま」とは全く無関係なんだそうです。
地域によっては、「あぶらえ」とか「じゅうねん」と呼ばれていて昔から食べられていたようです。
韓国のえごまの葉のキムチ漬けも有名らしいです。(知りませんでした・・・)
詳しく知りたい方は
http://www.egoma-maruta.jp/egoma1.htm1
をご覧ください。
えごまから搾った油「えごま油」は、その昔生活を照らす灯明油、傘に使う防水用油として利用されていました。
現在では食用として使われることが多いようです。
食用油を玄関框に塗る、なんか勿体ない気もしますが・・・でも安全ですよね。
今回は、新しい試みです。現場で取り付けた後にワックスを掛けることにしました。
事務所の床養生→玄関框の梱包を解き→ワックス掛け→再梱包→現場配送
という工程の
床養生・梱包解き・再梱包・現場配送を省略する為です。
カットして捨てる部分にワックスかけるのも、勿体ないし・・・。
都合よくいけばいいんですけど・・・。
早速トライです
ワックス掛け前の玄関框です。
表面のゴミや汚れを落とすところからスタートします。
天然ワックス「匠の艶出し」とウエスを用意します。
途中までワックスを掛けたところです。
ワックスをかけた部分は、しっとりと濡れた感じになっています。
ワックス掛け、完了です。
傷ついたり汚れたりしないよう、MDF板およびダンボールで養生します。
玄関框が梱包されていた物を再利用しています。
ここまでに要した作業時間は、30分程度でしょうか。
こちらの現場は、玄関が2か所あるためトータル1時間程度の時間がかかりました。
ポイントは、フローリングや壁の石膏ボード施工の前にやる事。
(他の所につく心配がないため、養生の必要がありません)
取付後、なるべく早いタイミングでやる事。(ゴミや汚れが付く前に)
他の作業の邪魔にならないよう、時期を考えてやる事。
でしょうか。
ウレタン塗装にはない、自然な仕上がりで自然オイル仕上げのフローリングとの相性もバッチリです。
接着剤を極力使用しない。
塗料も含めて、天然素材を極力使用する。
弊社の小さなこだわりです。
ほどほどお手軽価格で、天然オイル仕上げの玄関框が発売されるといいなぁー。
それまでは、せっせと天然ワックスを現場で塗りたいと思います。
posted by t.arai
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