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『FPの家 S邸』
現場は本日、お休みしています。
特にご報告する事もないので、
今回は株式会社日本住宅保証検査機構(JIO)のJIOわが家の保険
『住宅瑕疵担保責任保険の設計施工基準』
の中にある基礎に関わる部分についてご紹介したいと思います。
固い話になります。ご覚悟を・・・。
基礎に関する記述は、「第2章 木造住宅/第1節 地盤調査及び基礎」の中にあります。
(地盤調査等)/第4条
(地盤補強及び地業)/第5条
に続くのが、以下の文面となります。
上記2に出てくる「べた基礎配筋表」とは、本設計施工基準書の末尾にある以下の書式です。
弊社が建てる一般的な住宅の場合(平屋建て及び2階建て)は、一般地域/軽い住宅に該当します。
構造計算又は「べた基礎配筋表」又は設計者の工学的判断等により基礎設計を行う事とあります。
弊社では2・3階建てを問わず構造計算によって決定していますが
この配筋表に従うとどうなるのでしょう?
コンクリートの仕様は、呼び強度21N/mm2(スランプ18cm)となり
スラブ配筋の算出方法及び条件は以下の通りとなります。
短辺方向のスラブスパンが3.0m以下であれば、スラブ厚さ150mm
D13@250mmのシングル配筋でOK
短辺方向のスラブスパンが3.0超~4.0m以下であれば、スラブ厚さ150mm
D13@200mmのシングル配筋でOK
短辺方向のスラブスパンが4.0超~5.0m以下であれば、スラブ厚さ200mm
D13@250mmのダブル配筋でOKという事になります。
では、立ち上がり部分の配筋は?
というと・・・
「JIO基礎配筋要領図」という資料の中にあります。
上記に表紙及び目次と総則を挙げてみました。
ご興味のある方は、JIOのHPをどうぞご覧ください。
と書きたいところなんですが、IDを持った方しか見る事ができません。(残念・・・)
この中に部位・納まり毎に図示してあります。
例えば、
5-6.べた基礎(外周部、段差部)
W-イ:外周部(ハンチ型)がこれに当たります。
主筋 D13(上下とも)
横筋 D10
縦筋 D10@300mm
となります。
弊社の標準的な基礎配筋と比べると、随分貧弱な気がします。
上図は弊社の標準的な基礎断面図です。(2・3階建てを問わず、同じ断面形状にしています)
構造計算によって配筋補強が必要な場合もありますが、概ねこの形状で設計・施工しています。
JIO基準と弊社仕様を比較すると以下の通りです。(JIO/弊社の順で記載)
①スラブ配筋(短辺方向が4.0m以下の場合)
スラブ厚さ:150mm・D13@200mmシングル(×)/スラブ厚さ200mm・D13@200mmダブル(〇)
②立ち上がり配筋(外周)
主筋(上下とも):D13フック記載無し(×)/主筋(上下とも)D16フック有り(〇)
横筋:D10(△)/D10(△)
縦筋:D10フック記載無し@300mm(×)/D10フック有り@200(〇)
③立ち上がり巾は特に記載ありませんでしたが、一般的に120~150mmが多く施工されている事から
巾:150mm(×)/180mm(〇)
弊社の4勝1分けと言う結果になりました。
建物の長期に渡る安全性・耐震性は基礎に拠るところが大きいと思います。
耐震偽装や地盤補強トラブル。嫌な話が飛び交う昨今だからこそ、
予算とのバランスを見ながらも、しっかりとした設計・施工が必要ではないでしょうか?
posted by t.arai
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