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『FPの家 S邸』
「コンクリート養生中」です。
ホッピーレッドは、昨日一日布団の中で養生していたようですね。
あちらもこちらも養生・・・。
ところでコンクリートの養生って何?
コンクリートが所定の強度に達するまでの間、型枠を外さずに残しておく期間を云います。
「型枠の存置期間」としてJAS S5および告示に規定されていて、
いずれもセメントの種類・気温・建築物の部位によりその期間が定められています。
基礎の場合、コンクリートの圧縮強度が5N/㎟以上に達したことが確認されるまでとする。
ただし型枠の存置期間中の平均気温が10℃以上の場合は、
コンクリートの材齢が表の日数以上経過すれば、
圧縮強度試験を必要とすることなく型枠を外すことが出来ます。
今は平均気温が10℃以上だから、普通ポルトランドセメントを使用する場合
6日間も型枠を存知置しないとなりません。
えっ、そんなに長いの?
建売現場なんかを見ていると、コンクリートを打った翌日には外しているのを良く見掛けますよね。
圧縮強度試験をして確認しているという事でしょうか?
ちなみに、コンクリートの材齢による圧縮強度は以下の計算で求めることが出来ます。
材齢〇日における圧縮強度=〇日/(a+b×〇日)×d×コンクリートの設計強度
(a・b・dは下の表より求めます。)
例えば、普通ポルトナンドセメント(24N)のコンクリートを使った際の材齢3日目の圧縮強度ならば
3日/(4.5+0.95×3日)×1.11×24で
3/7.35×1.11×24=10.87(充分クリア)
2日ならば
2/6.4×1.11×24=8.32(なんとかクリア)
1日だと
1/5.45×1.11×24=4.88 (残念!)
という結果になります。
この当たりを根拠に型枠の存置期間を決定しているのかもしれません。
次の書式をご覧ください。
昨年1月にコンクリート打設を行った現場の圧縮強度試験の結果です。
平均気温10℃以下
コンクリート設計強度27N
材齢7日
ですから、先述の計算式に当てはめるとこうなります。
7/(4.5+0.95×7)×1.11×27=18.81
実際には、平均23.8N/㎟
計算値より強度が出ている事になります。
JAS S5の表では平均気温10℃以上でも6日とあります。
10℃以下であればもっと長い日数上げてくるはずですから、相当安全を見ているという事でしょう。
型枠存置期間が長くなれば、型枠の損料が嵩みます。
短くしようとすれば圧縮試験を行う必要があり、別途費用が掛かります。
材齢によるコンクリート強度の計算結果は、圧縮試験結果よりも安全側にある訳ですから
この当たりの事を検討していただけると、建築主の費用負担の軽減に繋がるのですが・・・。
国交省の方々、どうにかなりませんかねー。
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posted by t.arai
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