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羊毛サンタのご紹介を前回させていただきました。
羊毛と言えば、
『羊毛ウール』
健康住宅・自然素材住宅を愛する住宅供給者から熱く語られることの多い
住宅用断熱材でもあります。
私自身は残念ながら施工に携わったことがありませんし
今までそれほど興味も持てませんでした。
ろくに知識も持たないまま、虫喰い・断熱性の低さ・価格・施工性などを気にして
食べず嫌いって奴ですかね。
良い機会なので、少しだけ勉強してみました。
参考にしたのは、羊毛断熱材「ウールブレス」
特に理由はありません。
羊毛断熱材の8つの優れた特性は以下の通りです。
特に目を惹くのが、
内部結露とも無縁
濡れても乾きがはやい
の2つでしょうか。
どちらも、繊維系断熱材で問題視されるところです。
吸湿性と放湿性。
壁体内の湿気を吸うのは良いけど、吐き出せずに断熱材本来の機能が果たせないのは困ります。
順を追って見てみましょう。
①優れた断熱性とは、どの位なんでしょうか。
上表によると商品によって若干異なるようですが、その熱伝導率は0.040W/(m・k)。
一般的なグラスウール断熱材(16K)が0.045W/(m・k)ですから、少し性能が高いかなぁーという程度ですかね。
同等性能の断熱材には、セルローズファイバー断熱材(25K)があります。
同じくその熱伝導率は0.040W/(m・k)。
ちなみに厚さ100mmの羊毛ウール(もしくはセルローズファイバー)を使った際の断熱力は2.5。
(断熱力・・・以前にこの場でお話しました。覚えていらっしゃいますか?)
FPの家の4.37と比較すると、とても高断熱とは言えないようですね。
②ホルムアルデヒドを含まない。
問題ありません。さすが、自然素材というところでしょうか。
③耐久性が高い。
④難燃性である。
いずれも問題ありません。(プラスチック系断熱材に対する優位性を云いたいのでしょうか?)
⑤内部結露とも無縁
⑥濡れてもすぐ乾く
ホームページ内の動画に説明がありました。
グラスウールとの比較です。
ご興味のある方は、是非ご覧ください。
http://www.itnjapan.com/movie/pv-concept.html
吸湿性能も上表を見る限り全然問題ないようです。
でも・・・
濡れてもすぐ乾くから・・・
上表のように、防露認定を取得できているから
防湿シートの施工を省略できると言えるでしょうか?
まさか、タイベックに代表される「防水透湿シート」頼りってことじゃないですよね。
透湿性が高いと言うことは気密性が低い(C値2.0㎠/㎡位?)と言うことでしょう。
気密施工の省略は壁体内の漏気に繋がり、
低い断熱力と相まって省エネ住宅とは言えません。
この部分については、担当者の認識不足だと思います。
いまどき今時、雨漏りで家が腐る・・・。というのもどうかと思います。(断熱材以前の問題かと・・・。)
⑦防音性
吸音性の高さを云いたいのでしょう。
でも気密性の低い(隙間だらけの)住宅で、防音が期待できるでしょうか。
⑧防虫剤
ウール=防虫剤
虫喰いのイメージありますよね。
農薬系の防食対策がとられていて安心しました。
最後に価格についてです。
羊毛ウールって、思ったより安いんですね。
ただみたいに安いグラスウール(16K)の1.4倍程度です。
運賃(邸別配送費)はグラスウールの何倍も高いとは思いますが、それでも全然安いと思います。
あれだけ嵩張るもの(軽いとは言え、コンテナに入る量はたかが知れています。
大きな船で運んでも大した量は運べません)をわざわざ外国から輸入してきて、面倒な手続きを済ませ、
更に国内を移動します。保管費用だってバカにならないはず。
どうして安いんだろう。不思議・・・。(グラスウールは布団収納袋のようにペタンと潰れて運ばれます。)
でも気密シートを施工する手間を考えると、
やっぱり耳付防湿フィルムタイプのグラスウールがダントツに安いですよね。
同じ自然素材の炭化コルクに比べれば、メチャクチャ安いですしね。
なによりも、自然素材の安全性。
健康に興味があって、それなりに暖かさを求められる。
内部結露の心配はさほどなく、 建物の耐久性を阻害しない。
価格もグラスウールよりは高いけど、それほど高くない。
まとめるとこんなところでしょうか。
FPパネルも自然素材で出来ればいいなぁ-と思ってしまいます。
posted by t.arai
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