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お休みの日ぐらいは、のんびりとした話題を・・・
木の有効利用というお話です。
酒も樽酒というのは木のほのかな香りがしてよいものである。
これは素人でも造る方々がある。
一升瓶の中へ天殺(てんそぎ)の白いところで造った杉箸を2、3本、一日入れておけば同じ香りになる。
しかし、これはリキュール酒に変わるので酒税法違反になるが、家庭で造る梅酒や果実酒は黙認されているので、
家庭で飲むくらいは大丈夫だと思う。
速成の場合はお燗をするとき、銚子へ先述の箸を突っ込んでおけば同様となる。
木風呂へ入る気分になりたければ、製材所へ檜材を引くときの鋸屑を頼んでおけば、
これはただでくれるので、これを水洗いし干しといて、適当な量をガーゼの袋へ入れて
風呂へ入れればいい気分になる。
台檜のエキスもあるが、これは少し高価である。合成香料とぜんぜん香りの質が違う。
また、爪楊枝は竹、桜、柳といろいろあるが柳がいちばん歯にやさしくてよい。
これは先がすぐクチャクチャになるが、これを使って歯を擦れば歯についた食べかすが全部とれる。
へたな歯ブラシよりましで、後にいい香りが残るし歯がぜんぜん痛まない。
竹は隙間が大きく大きくなるとのことでご用心のほどを。
俎(まないた)はやはり柳板がいちばん。これは庖丁の歯にいちばん優しいが入手困難。
つぎは朴(ほお)板、その次が銀杏板、檜板、雲杉、木の板は古くなれば何回でも削れば新品同様になります。
しかし、現在は無粋な保健所の指導によりプラスチックの俎を使うようになっているが
これは板前がプラスチック前となり下がっているが、それでも粋な板前は板前でとおしている。
どうも料理の味がぜんぜん違うような感じがする。
プラスチックの俎にはセラミックスの庖丁が相性がよいと思う。
風呂桶は高野槇が最高で次が日本檜、台檜、紅檜、ラオス松と続くが、
安くても白身のついたものはだめ、すぐ腐ってしまう。
また、管理が大変で横着な嫁だったら底と角をまっ黒くしてしまうので嫁の性格をよく見極めてから置かれることを
おすすめする。
箪笥類は日本桐が火がはいらなくていちばんよいのだが安売りの分は油桐、青桐を使用しており、
これは二番手だが素人にわかりにくいので、だまされたと思っても高いのを買ったほうが無難である。
押入れは材料が悪くてもよいと思っているがいちばん湿気るところなので、
壁面は桐または杉檜の板を張ること。
押入れを開ければ真面目な大工さんか工務店かは一目でわかる。
『楽しい木の家』
米田弥寿雄 著
KG情報 刊
2000年7月初版発行
から抜粋しました。
木の特性を見極め
適材適所に利用する。
木造住宅を建てる工務店として
爪の垢を煎じて飲まないと・・・。
ちなみに先述の品々、
我が家にはわずかしかありませんでした。
柳のつまようじ
屋久杉のねじり箸
屋久杉のリキュール(ちょっと違うか?)
くらいでしょうか・・・
posted by t.arai
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