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『FPの家 S邸』
少しの間、現場はお休み状態でした。
実は大工さんの上がりを待っていたんです。
弊社では、2組の大工さんに木工事をお願いしています。
1組をメインに、もう1組は現場が重なった際の応援にという具合です。
年間8~10棟しか建てない工務店ですから(それ以上のお仕事が来ても、翌年に回させていただきます。)
平均工期2ヶ月として、
最大6棟をメイン組に、残りの2~4棟をサブ組にお願いする事になります。
(誤解の無いよう申し上げますが、メイン組とサブ組に腕の差はありません。)
メイン組は弊社の仕事しかしていませんので、極力こちらの組に優先的に工事を依頼しています。
FPの家は従来の家と異なる施工が多く、
しっかりとした施工を行わない限り高い性能を確保する事が出来ません。
現場管理者が現場に常駐し、付っきりで指導および施工確認出来る状態であれば
問題ないのかもしれませんが、現実的には不可能です。
断熱・気密のイロハがきちんと理解できていなければ、どんなに経験豊富な大工さんと言えども、
FPの家の施工を完璧に行うのは至難の業と言えるでしょう。
FPコーポレーションから発行されている、分厚いマニュアルを渡しても
全てを読んで理解する為には、数棟の経験を要してしまいます。
その都度新しい大工さんを使う事は、性能の低下に繋がる危険を高めます。
弊社が、古くから馴染みの大工さんに限って木工事をお願いする理由です。
待ちに待った大工さんが、今日から現場に入ります。
S邸には、メイン組に入ってもらう事にしました。
今日の作業は『土台敷き』。
明後日の上棟に先立ち、土台および大引と言われる部材を基礎の上に敷き並べていきます。
今回使用する土台および大引は米ヒバ材です。
弊社で標準的に採用している材料ではありますが、こんな木材です。
とっても大きな木のようですね。
原産地はアメリカのアラスカ南部からカリフォルニア北部の太平洋岸およびカナダのバンクーバー周辺。
イエローシダー、檜科の針葉樹です。
学名はChamaecyparis nootkatensis
色と香りが青森ヒバに近いことから国内では米ヒバの名前がつけられました。
大きいものだと53m、胸高直径が2mにも達するとても大きな木です。
アテが少ないため、オリジナルの青森ヒバよりも樹木の性質は良いとされています。
表面に光沢があり、耐朽性が極めて大きく、特に水湿に対する耐久性の高さと非常に腐りにくいのが
大きな特徴です。
辺材は淡黄白色、芯材は黄白色。辺材・心材の境界ははっきりしません。
用途としては、内装材・建具などの建築材。鉄道の枕木。アメリカでは高級家具に用いられている。
という事で、白蟻や木材腐朽菌の食害が比較的多い足元(土台や大引)に使用しています。
さあ、いよいよ土台敷き開始です。
次のブログをお楽しみに・・・。
posted by t.arai
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