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こんにちは
ホッピーレッドです。
せっかくの休日ですから
住まいづくりに関する
愚痴をたっぷり書きたいと思います。
ご迷惑とは思いますが、もしよろしかったらお付き合いください。
住宅をつくる会社は大きく分けると
ハウスメーカー
工務店
大工さん
の3つに分類できます。
この中でそれぞれが大体どのくらいの利益を取っているのかというと
ハウスメーカー・・・粗利益40%
工務店・・・20%
大工さん・・・15%
といったところです。
つまり、こうです。
工務店の場合、住宅を作る費用を100とすると、そのうち材料費や職人の手間賃が80を占め
残り20が経費です。
大手ハウスメーカーの場合、この割合が60:40になります。
この時点で工務店と大手ハウスメーカーの経費の差は20%。仮に2000万円の家を建てるとすると、400万円の差になります。
それぞれの経費はどう使われているのでしょうか。
大手ハウスメーカーは総合展示場に立派なモデルハウスを構えています。
このモデルハウス一棟を建築するのにだいたいどのくらいのお金がかかるか知っていますか?
その額は5000万円とも6000万円とも言われています。またモデルハウスにかかる経費はこれだけではありません。
その他にひと月50万から100万円ほどの賃料がかかります。その上、電気代・水道代・冷暖房代・テレビCМや新聞を利用しての広告宣伝費、
またおしゃれな空間を演出するダイニングセットやソファ、カーペットにテーブルにベッドに、床の間のお飾りにキッチンのディスプレイにカーテンに
観葉植物に・・・。
それこそもう書ききれません。
これらすべてのものを費やして建築したモデルハウスが、悲しいかな、わずか3年ほどで壊されてしまいます。
一方、工務店がかける広告宣伝費は、通常、工事費の1~3%。言うまでもないことですが、工務店は独自のモデルハウスを持っているわけでもなく
高給取りの営業マンを抱えているわけでもありません。
有名芸能人を使ったテレビCМを流しませんし、豪華なパンフレットもつくりません。だから、経費を20%に抑えて会社経営ができるのです。
逆をいえば、お客様からいただく代金の80%を良い材料を仕入れたり、腕の良い職人を雇うことにまわしているということです。
そうやって家の品質を上げる努力をしているのです。
この時点で、ハウスメーカーとはすでに20%もの開きがあります。それが、額にすると2000万円の家なら400万円もの差となって、
住宅ローンの返済に跳ね返ってくるのです。
一般の工務店は、昔ながらの仕入れ方法、仕組みを使っています。これに対してコストダウンを研究している工務店は、資材の仕入れ方法
流通経路などが全く違うのです。
メーカーと直接価格交渉をします。流通経路も短くなっています。部材を購入する時、そこに携わる人が多ければ多いほど、金額は上がっていきます。
その中間マージンをカットすることで、ユニットバス、キッチン、アルミサッシなどの資材のほとんどを定価の半値以下で仕入れることができるのです。
他にも、細かいことをあげればキリがありません。一年に2~3度しか使わない部材の為に、大きな倉庫を借りるムダを省きました。~以下略
これは、
ローコスト住宅研究会
株式会社エルハウス社長
平 秀信 著
家計に優しくて
住宅のプロがうなる家づくり
安くていい家
インデックスコミュニケーションズ 刊
からの抜粋です。
他にも、言いたい放題書いています。
ご興味のある方は、読んでみると面白いと思います。
初版は2003年ですから、ハウスメーカーや工務店の状況も多少変わっていると思われます。
でも、言ってることに間違いはないかと・・・。
工務店の立場からあえて言わせていただければ、
ハウスメーカーも、工務店も(本の中には出て来ませんでしたが、設計事務所も)
大工さんや下職さんを使って家づくりをしているのは同じです。
「工場生産率を高め、現場作業を減らしました。」
と声高らかに言ってるハウスメーカーもありますが
小さく運べる物を、わざわざ工場で組み立てて大きくし、バカ高い運搬費と重機費用を掛けて
現場で大工さんが組み合わせる。という工法ってコストダウンが図れるのでしょうか?
そもそも、工場の建設費や地代・家賃・光熱費等の維持経費は当然の事、工員の給料や福利厚生費用等々・・・。
工場では、一定以上の仕事量をこなさないと利益が出ません。
結局、膨大な経費をペイするために、沢山の仕事を受注する必要が生まれ、営業マンを沢山抱え、展示場を作り、悪循環の始まりですね・・・。
建築地から遠く離れた大工さんや下職さん達を使うのも経費がかかりますよね。でも、一遍に沢山の仕事をやろうと思えば近くの人ばかり雇うことも
出来ません。
話は変わりますが、アメリカにはハウスメーカー(年間、何十棟も建てるビッグビルダー)はありません。
一時、国を挙げてハウスメーカーを作ろうというプロジェクトがありましたが、大失敗に終わったそうです。
住まいづくりはあくまでも地域産業であり、その土地その土地の事情を理解した工務店と地域住民が協力してこそ、成り立つものだと言うことを
当時の政治家が理解したのかもしれません。
アメリカの方々は自分で家づくりを行います。インターネットで設計図をダウンロードして、施工キットを購入する事もあります。
だから釘一本、合板一枚の値段を知っていますし
大工さんが購入する価格は、一般の方がホームセンターで購入する価格と基本的に変わらないそうです。
忙しくてとか、体調が悪いからといった理由で大工さんに仕事を依頼する際にも、経費の上乗せなんて許す訳ありません。
見積もりの際にはどこに何本、何枚使うのかを知りたがります。「材料を支給するから手間だけでお願い」なんて事もあるそうです。
職人さんの手間だって、地域や季節ごとに単価が決まっていて、どの業者に依頼しても基本的に同じ金額になる仕組みが出来ています。
掛かった材料費と工賃に、いくらかの儲けを計上する。(儲けたい金額を明示する事になります。)
これが当たり前なんだと、以前アメリカで設計をしている方に聞いたことがあります。
もしこれが本当であれば、ハウスメーカーに家づくりを依頼する人がいる訳ない。儲けが大きすぎますよね。
もちろん、弊社だって商売あがったりでしょうね・・・。
でも、ここは日本です。
弊社は
先述の研究熱心な工務店のように
工夫を凝らし、努力を重ね、
少ない経費で、ハウスメーカーに負けない住まいづくりを行うことで
健康・省エネで快適な住まいづくりのお手伝いができれば・・・。
と考えます。
みなさん!
家づくりの担い手
どんな基準で選びます?
posted by t.arai
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東武東上線 東武練馬駅下車5分