自然換気の設計指針

 

固い話を少々・・・

ご存知のように、換気方法は次の4つに大別されます。

 

 第1種~第3種と言われる機械による換気と

(これらについての説明は度々この場でお話しているので、今回は割愛させていただきます)

 第4種といわれる、いわゆる「自然換気」です。

風および室内外の温度差を利用して、汚染空気を排出します。

(汚染空気とは、人間が排出する二酸化炭素や湿気、臭い、その他生活に伴う水蒸気等をいいます)

電気を使わない換気方式として大変魅力的ではありますが、効果的な利用が難しい方式でもあります。

次の図をごらんください。

 

上図は、次世代省エネルギー基準(1999年)で指導されている自然換気の設計指針をまとめたもの。

電気を使わずに、室内の汚染空気を排出し新鮮空気を取り入れるための方法論という訳です。

北海道では煙突(排気筒)を作って温度差換気を有利にしますが、本州で煙突は馴染まないことから

壁に自然給気口を設置する方法論を採っています。

  自然給気口の写真です。

寒冷地でない場所に建つ、C値(隙間相当面積)が2.0~5.0㎠/㎡の住宅の場合、

自然給気口の大きさは有効開口面積で4㎠/㎡とされています。

(有効開口面積が判らない場合は、実際の穴の大きさで16㎠/㎡)

40坪の家では、現在市販されている一般的な給気口を1・2階ともに15~20個づつ(計30~40個)

設けるか、または1・2階ともに1000㎠(約33㎝角)の穴を開ける勘定になります。

「えーっ、そんなに大きな穴が必要なの?」と驚くことでしょう。

これほどの大きな穴を開けることは現実的ではありません。

それでも冬以外の温度差の小さい季節には小窓を開ける必要があるのです。

風力による換気は、あまり当てにできません。

風が毎日24時間決まった方向から吹くなんて事はあり得ませんから。

汚染空気は、ただ排出すればいいという訳ではありません。

ダーティーゾーンと言われる、トイレや浴室・キッチン等から排気し

寝室等の居室に新鮮空気を取り入れる為には、

どんなに寒くても24時間、ダーティーゾーンと新鮮空気が必要な部屋の窓を

各階ごとに、合計1000㎠以上開け続ける必要があります。

雨の日や風の強い日は大変です。防犯対策も必要になります。

外出の際、戸締りも大変・・・。

風向きが悪ければ、ダーティーゾーンの汚染空気が廊下を通じて寝室やリビングに侵入することだって

あります。

埃が入ってきて、お掃除だって大変です。

自然換気って、私達が思っているほど簡単な事ではないようです。

やっぱり、機械換気の方がいいと思いませんか?

 

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  posted by t.arai 

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