省エネ住宅の効果という話Ⅱ

前回に続き、住宅における省エネについてのお話を書きたいと思います。

引き続きお付き合いください。

住宅における省エネルギー化のための手法には、3つあるというお話を前回はさせていただきました。

今回はその中の、住まい方・建築計画上のメリットについて書きたいと思います。

 

まずは、自由なプランニングについてのお話からスタートします。

低い断熱レベルの住宅は、住宅全体が暖冷房するとロスが大きい為、部屋を細かく区切り

必要な時に必要な部屋だけを冷暖房(部分間欠暖房といいます)し、効率を高めがちです。

住宅全体を断熱化すれば、室内温度のバリアフリー化が図れ内部空間を閉じた部屋の集合に

することなく、開放的なプランにすることもでき設計の自由度も高まります。

住宅をつくる時、性能だけを求める住まい手はいません。

空間やそこで繰り広げられる生活が大切。我慢しない自由な設計を実現するためにも

断熱・気密化は重要です。

大きな吹き抜けだって実現可能です。

低い断熱レベルの住宅とは昭和55年省エネ基準相当以下、

適切に断熱・気密された住宅とは平成11年省エネ基準相当を指します。

 

続いて、暖まるまでの時間というお話

断熱性能が充分な住宅は、部屋が暖まりやすく冷えにくくなります。

冬に室温20℃を確保するまでの所要時間が、断熱してある部屋では25分なのに

断熱していない部屋ではその4倍もかかるというデーターもあります。

まさに、快適性と経済性に繋がる話です。

 

第2回目最後のお話は、コールドドラフトの回避というお話になります。

窓の性能が低いと、窓近辺ではコールドドラフトという現象が起こります。

これは窓の面で冷やされた空気が対流により落ちて行き、冷気が床付近に潜り込んでくる現象です。

コールドドラフトは暖房負荷を増すだけではなく、日常生活の不快感にも繋がります。

窓の断熱化も忘れてはいけません。

普通の単層ガラスの場合、室内の7割近くが不快ゾーンになってしまうのに対し

Low-E複層ガラスの場合、不快ゾーンはわずか2~3パーセントとなっています。

今回はここまでといたします。

次回は、何を書こうかなぁー。

 

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  posted by t.arai 

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