住宅の省エネ化というお話8

 

前回に続き、断熱に関する基礎知識について書きたいと思います。

 

今回は、防風層のお話からスタートします。

通気層から外部の冷気が壁体内に入ると温度の低下を招き、内部結露の原因になります。

そのために防風層を通気層と断熱層の間に設け、外気が壁体内に侵入しないようにします。

防風層は、外気が断熱材の内部に侵入するのを防ぐためのものです。断熱材内部の湿気を通気層に

放散させるために、透湿性を有することが必要となります。

(防風層は、繊維系断熱材を用いる際には必須となります。)

防風層の材料としては以下の物があります。

(ア)は、衣類などに用いられる防水透湿性素材(ゴアテックス等)に機能が似ています。

 

防湿層を連続して隙間なく施工しても、水蒸気の侵入を完璧に止める事は出来ません。

この侵入した水蒸気を滞留させると内部結露の原因になりますから、速やかに外気に逃がすための

通気層を設ける必要があります。

屋根または外壁には、断熱層の外側に通気層を必ず設け、通気層の入口から出口まで滞りなく

通気できるように空間を確保します。特に窓廻りでは下図のように窓上下にて通気が遮断されないよう

通気胴縁と窓取付下地材の間に隙間を確保するなどの対策が必要となります。

通気層は、充填工法・外張工法いずれの場合も必要です。

外壁だけでなく、屋根にも設置しなければなりません。

 

次回は、気流止めについてのお話しをご紹介させていただきます。

 

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