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『FPの家 S邸』
クロス工事、着々とすすんでいます。
前回に引き続き、今回は木製サッシについてお話ししたいと思います。
その前にこれをご覧ください。
森林の蓄積量(2012.03.31 林野庁 森林資源の状況/出典)を示したグラフです。
日本は、国土面積のうち約7割を森林に覆われた森林大国です。その森林率は主要国の中でも、フィンランド・スウェーデンに次いで3番目。世界的に見ても森林資源に恵まれた国といえるでしょう。
かっては山に木が無くなるほど木を使っていましたが、山に木を取り戻すため1955年頃から植林を開始、今ではその木が十分な大きさに成長しています。
それらの森は人工林と呼ばれ伐採し、その後に植林すれば数十年後には利用する事が可能な、化石エネルギーとは異なる持続可能な資源です。
しかし現実には、国内の山に豊富な木があるにも関わらず、海外から輸入する木材に押され、うまく利用できていません。
木材は先人たちが植えて育てたものから伐採します。建築用の材料などとして利用する事でその販売益により次の木を植えて育てる事が出来ます。その結果、健全な森林が維持・保全出来るのです。
しっかりと使って、次の世代に繋ぐことが大切です。
木を使うことは、地球温暖化の原因になる二酸化炭素を減らすことに繋がります。木は太陽エネルギーによって大気中の二酸化炭素が姿を変えた炭素化合物です。この炭素は木材が燃やされない限りは木材の中に留められるため、木材を使用した住宅は「都市の森林」とも言えるのです。
木造住宅・木製サッシ、木を使う意義、ご理解いただけたでしょうか。
木の持つ特徴は色々あります。
シックハウスの原因物質を排出しない、断熱性がある等々。調湿性もそのひとつです。木材が空気中の水分を吸ったり吐いたりすることで室内を適度な湿度に保ってくれます。
その結果、冬場の家庭の悩み事の上位にランクされる「結露やカビ」の発生を抑える事が出来るのです。
そんな木材をを利用した窓があります。
FPの家/S邸の玄関ホールで採用した「Kikoのまど/Hibrid」と言うアルミと木の複合サッシです。
こんな断面をしています。
サッシ枠はアルミ製、建具および内枠としてサーモウッド処理を施した国産檜を使っています。
その特徴は以下のようになっています。
従来の木製サッシと違いサッシ枠がアルミ製のため、窓の取付が容易です。
板金工事も不要で、窓廻りの防水処理もアルミサッシと同じく簡単です。
室内側にアルミが露出する事はありませんから、高い断熱性能が確保出来るのはもちろん、意匠性も高くなっています。
アルミと木を複合させる事で、軽量化・低価格化を実現。
防火地域での使用も可能です。
そして何よりの特徴はサーモウッド処理により、木の耐朽性を高めた事でしょう。
ヨーロッパで生まれたこの技術を、湿度が高い我が国に合わせてさらに改良しました。
薬剤を使わず、180~240度の高温下において水蒸気で加工した木材は、高い寸法安定性と耐朽性を持っています。
無処理木材と比べ、木材の収縮率が小さくなります。これはサーモウッド処理によって木材の材質が変化することで、水と結合しにくくなり膨らんだり縮んだりする事が少なくなる為です。サーモウッド処理された木材はスポンジのように含んだ水をそのまま下に通してしまい、内部に含む事をしません。
風雨に晒される屋外にも安心して使用できるようになります。
腐りやすい条件に整えた土中に埋める腐朽試験において、サーモウッドは高い耐朽性を示しています。
風雨に強く、木材腐朽菌やカビにも安心な木の窓。なかなかおしゃれで可愛いですよ。
樹脂窓同様、結露知らずで省エネ性能バッチリです。
どんどん使ってみませんか?
来る2月28日(日)および3月6日(日)
FPの家/S邸にて
完成現場見学会を開催します。
ご家族、ご友人、お誘いあわせの上見学会にお越しください。
社員一同、お待ちしております。
https://www.assetfor.co.jp
posted by t.arai
東京都練馬区北町2-13-11
03-3550-1311
東武東上線 東武練馬駅下車5分