医学と建築学が明らかにした住宅の断熱性能と健康との関連 10

前回に引き続き、堅苦しい話をお届けします。

 今回は、24時間暖房が健康維持の要というお話です。

なぜ住まいの断熱化は、咳や喉の痛み・目の痒み・アレルギーなど様々な症状の改善に効果が出るのでしょうか?

色々な方の調査でも、まだはっきりとした事は解っていないようです。

そもそも人体は温度が低過ぎると不調になるという事は誰もが認める事だと思います。

上図は、約40件の住宅の寝室の温湿度変動の冬季間全体の平均値を表したものです。

横軸は温度、縦軸は絶対湿度という空気中の水蒸気量になります。

右上がりの曲線が絶対湿度を示しますが、図中右上のピンクで示したゾーンが、いわゆる快適ゾーンと呼ばれています。

最も快適ゾーンに近い札幌の住宅は、湿度が絶対湿度で36パーセントで5~10パーセントほど足りません。金沢の場合は、絶対湿度は45パーセントと合格ラインですが温度が3~5度足りません。

無暖房室と言えども、その温度は最低10度以上必要とされていますから、半分以上の住宅の寝室は合格ラインに達していない事が解ります。

冬中暖房を掛けっ放しの欧米の生活に対し、私達の暮らしでは寝室に暖房を掛けない事が一般的になっていました。平均温度が10度よりも低くなっているのはそのためです。

寝ている間は布団などの寝具の中にいます。寝具の中さえ暖かければ、困ることは無いようにも思えますが、呼吸により肺や内臓に侵入した冷たい空気が体の中を冷やしてしまいます。

また夜中にトイレへ行くこともしばしばあり、その時にこの冷たさが私達の健康をじわじわと蝕んでいる事も忘れてはなりません。

エアーコントロールがしっかりとされている寝室では、快適に寝る事ができます。シティーホテルの寝室の温度がこの快適ゾーンに入っていて、欧米の寝室も大体このような温度にコントロールされています。

温度の低い我が国の寝室では、重い布団の中で汗をかいて寝ていますが、こんな処にも住宅性能の差がハッキリと現れています。

シティーホテルの寝室が暑くて眠れないという人は少ないはずです。

 

次回は、断熱は省エネよりも健康保全に必要というお話です。

引き続きお付き合いいただけますよう、よろしくお願いします。 

 

  https://www.assetfor.co.jp
  posted by t.arai 

  東京都練馬区北町2-13-11
     03-3550-1311
 東武東上線 東武練馬駅下車5分

練馬・板橋で注文住宅を建てるならアセットフォーへ資料請求
練馬・板橋で注文住宅を建てるならアセットフォーの見学会へ
  • 練馬・板橋で注文住宅を建てるアセットフォーのFacebook
練馬・板橋で注文住宅を建てるアセットフォーのホームページTOPへ