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弊社が建てるFPの家も、良いところばかりではありません。
冬季、室内空気の乾燥が激しいのも、悪いところのひとつだと思います。
加湿器を使わないと湿度が50パーセントを切る事もあります。
「良い加湿器を教えてください。」
たまに、聞かれる事があります。
加湿は大切だけど、湿度が高すぎるのも困りもの、消費電力だって問題です。
ズバリ答える事も出来ず・・・。
「新建ハウジングプラスワン」という雑誌の中に
ちょうどいい記事を見つけました。
以下、内容を簡単にご紹介します。
松尾和也のエコハウス設計作法
賢い加湿器の選び方
著者は昨年、事務所に大型加湿器を設置しました。
従来の加湿器の湿度感とは異なり、確実に湿っている感じがし、暖房を消してから翌朝来た時の暖かさ感が違うそうです。
朝9時に空になっていた加湿器に給水し、夕方4時半には4.5リットル無くなっていることから計算すると、1時間当たり0.6リットルの加湿をしていた計算になります。
事務所容積は182.4立方メートルとの事。ざっと計算をすると、空気の重さは219キログラムになるようです。
219キログラムの空気に対して600グラム(0.6リットル)加湿すると言う事は、空気1キログラム当たり2.74グラムの加湿をしている事になります。
室温22度、相対湿度47パーセントの時の絶対湿度は約8グラム/キログラムですから、加湿前の状態の絶対湿度は「8.00-2.74=5.26」グラム/キログラム以下と考えられます。
喉の粘膜が乾くかどうかの瀬戸際(インフルエンザ等の掛かり易さの目安)は約7グラム/キログラムですから、見事に下回っていることになります。
ざっくり言うと前述の瀬戸際は、室温20度ならば50パーセント。10度ならば90パーセントの湿度が必要になります。つまりほとんどの家庭では、ウィルスが蔓延しやすい環境にあると言うのです。
事務所に置かれた気化式加湿器は、熱も使わずに7.5時間で4.5リットルもの水を蒸発させています。
ガスコンロを使って同量の水を蒸発させる為には、強火で1.5時間程度の時間(都市ガスだと約66円)をかける必要があります。
著者は問います。それほどの熱をこの加湿器はどこから得ているのでしょうか?
答えはエアコンです。
気化式の加湿器は機械内で広げた水を風を用いて気化させる為、空気中の熱を奪います。(注射する時にアルコールを塗るとひやっとするのと同じ原理です。)要するに、エアコンを稼働していない時に加湿器を回すと室温が下がる。反対にエアコンが気化熱分だけ余計に動いているから、室温が下がらないと言う事です。
「じゃあ、効率が悪いじゃないか。」と考えるのは早計ですよ。
ヒーター式の加湿器等を使うと同じ温湿度を保つ為のエネルギーは気化式よりもはるかに大きくなるようです。
加湿器は大きく分けて4種類に分かれます。
気化式・超音波式・ハイブリッド式・スチーム式
上図はその代表的な機種とスペックを著者がまとめたものです。
最大加湿量と消費電力で求めた消費電力当たりの加湿量や、価格、給水タンクの大きさ(給水回数が多いと大変です。)はもちろんですが、超音波式の場合は加湿器病を招く恐れもありますからその選択には注意が必要なようです。
こうした加湿器選びのポイントの他にも、色々と加湿に伴う話題が出てきます。
珪藻土や漆喰と言った調湿素材の吸排湿能力も言及しています。
加湿器選びに迷った方は、ご一読ください。
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posted by t.arai
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