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性懲りもなく、堅苦しい話をお届けしています。
今回は風の正体というお話です。
建築技術:発行
南雄三:著
南雄三のパッシブ口座 通風トレーニング
より抜粋・引用させていただきました。
無風もあれば、強風もあり、空気でありながら押されるほどの力があったり・・・。
いったい「風」とはどんなもので、どうして起こり、どうして強く(弱く)なるのでしょう?
ここでは風の正体を探ってみたいと思います。
風は温度差で起こります。
温度の高い空気は軽くて、温度の低い空気は重い。
軽くなった空気の下に重い空気が流れ込んできて、風ができます。
赤道は年間を通じて日射量が多く、温暖であるため上昇気流が生じます。
一方、北極・南極では日射量が小さく低温なため、下降気流が起こります。
そこで、北極・南極から赤道に向かって流れる風が起こります。
冷たくて密度の高い空気は廻りの空気より高気圧になり、下降気流が生じます。
一方、暖かくて密度の小さな空気は軽いので上昇し、そこでは周辺よりも低気圧になります。
そこで地上付近では、高気圧から低気圧に向かって風が流れ、上空では低気圧から高気圧に向かって風が流れていきます。
昼間は、陸上の空気が暖められて上昇し、そこに海からの冷たい空気が流れ込んで海風になります。
夜間は、海上の空気の方が陸上の空気よりも暖かい状態になるため、陸から風が海に吹いていきます。
山の傾斜は、昼間は日差しを受けて暖められ、夜間は放射冷却で冷やされます。
このため、昼間は谷風が、夜間は山風が生じます。
燃え盛る囲炉裏を囲んでいると、背中に強烈な冷気が突き刺さります。
これは、囲炉裏の火で暖められた空気が軽くなって上昇し、その空気を補うように冷たい空気が流れ込む為です。
京都の町屋は、中庭を利用して風をつくります。
店の前の通りは暑くて上昇気流が起こり、日陰になる中庭は低温で下降気流が起こって、中庭から通りに向かって風が流れます。
庭に打ち水をすれば、蒸散効果でさらに冷やすことができます。
いかがでしょうか。
風の正体がわかりましたか?
次回は、通風の目的というお話です。
引き続きお付き合いいただけますよう、よろしくお願いします。
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