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ようやく、暖かくなってきました。
もう、寒い家の話をしてもピンとこないですよね。
えっ、まだ寒い・・・。
健康に良くないですよ。寒い家って。
という訳で、断熱性能と健康リスクの話をしたいと思います。
ネオマフォームという断熱材をご存知でしょうか?
原料に熱硬化性樹脂のひとつである、フェノール樹脂を使ったボード状の断熱材です。
その熱伝導率は国内でもトップクラス。0.020W/(m・K)となっています。
FPプラチナパネルに匹敵する断熱性能です。スゴイ
しかもFPパネル同様、火に当たっても炭化して燃えにくい断熱材です。
もちろんノンフロンだから、燃焼時に危険なガスも発生しません。環境性能もバッチリです。
繊維系断熱材に比べて断熱性能が高いプラスチック系断熱材ですが、心配な点もあります。
そもそも繊維系断熱材は、その繊維の間に閉じ込められた空気により熱を伝えにくくなっています。
プラスチック系断熱材の場合、空気よりも断熱性の高いガスが内部にあるため断熱性が高い訳です。
しかしプラスチック系断熱材の中には、経年により内部のガスが空気に置き換えられてしまうものもあります。
こうした断熱材は、新築時の断熱性を維持する事が出来ません。
でも大丈夫。ネオマフォームはFPウレタンパネルと同様に、断熱性能が経年劣化する事がありません。
いつまでも安心して使える断熱材ということですね。
この断熱材を使った住宅で、それぞれの断熱性能と室温、暖房費のシュミレーションを行ったデーターがあります。
御覧ください。
モデルプランの概要は以下の通り。
建設地:東京都
構造:木造軸組工法2階建て
延べ床面積:120.08平方メートル/3LDK+和室
なお、シュミレーションは全て「建もの燃費ナビ」にて算出しています。
グラフの縦軸は、左:健康リスク(無暖房のトイレ・浴室温度)、右:断熱性能を示します。
英国保健省の報告によれば、室温18度が健康を維持するための許容温度となっている為、Q値0.8W/m2・Kを上回る家においては、何らかの対策が必要になる事がわかります。
また、横軸には暖房負荷が示され、右にいくほど年間暖房負荷の少ない家となります。
H25年基準の家(等級4)の場合の暖房費は6万円。ドイツのパッシブハウス基準の家の場合の暖房費は1.9万円。
弊社が作るFPの家の場合の暖房費は3.8万円になります。
現在、日本の新築住宅で導入されている「住宅性能表示制度」による性能レベルの表示ですが、その中の「温熱環境性能」では「省エネルギー対策等級」として、エネルギー効率の良さを4ランクで示している事はご存知の事と思います。
ランクは等級1~4まであり、等級が上がるほどエネルギー効率の良い住宅を意味します。
下図の青色が等級1、緑色が等級2、紫色が等級3、黄色が等級4を示しています。
でも残念ながら大半の住宅は上の円グラフが示すように、無断熱の家か申し訳程度に断熱を施した家なんです。
情けないやら、悔しいやら・・・。
省エネ住宅を理解する上で、覚えて戴きたいのが「Q値もしくはUA値」です。
住宅の熱損失係数を表す値で、数値が小さいほど性能が高い事になります。
日本の現行制度上、東京における最高はQ値2.7W/m2・K(等級4)となっており、年間約130キロワットを消費すると想定されています。
ちなみに環境先進国であるドイツの場合は、近い将来15キロワットの義務化を目標にしているそうで、これをQ値にすると0.8W/m2・Kと他国を凌駕する性能になっています。
ゼロエネルギーハウスを目指す今後の日本においても、Q値1.0W/m2・K以下が求められていく事になりそうです。
健康と快適、そして省エネを併せ持つ住宅づくりには「高断熱・高気密」は欠かせないスペックですが、それを判断するのがQ値です。
住宅の温熱環境ラベリング制度も始まります。
Q値やUA値・C値を表示出来ない家、危ないですよ・・・。
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posted by Asset Red
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