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『木材・腐朽・シロアリ・キクイムシ・腐食並びに防腐・防蟻処理及び耐久性に関する基礎知識』のご紹介、まだまだ続きます。
第4回目は『腐朽』についてのお話です。
腐朽とは何か?
腐朽とは、腐朽菌と呼ばれる微生物によって木材が分解される現象をいいます。
カビ類については同じ微生物ではありますが、色変化や汚染などで木材表面の品質低下を起こすのみであり、短期間で木材の強度を著しく低下させる事が無いので、腐朽とは区別されています。
腐朽菌の胞子は、人間の目には見えません。
でも、空気中に各種多数存在し、水分など木材に菌の生育条件が与えられた時に、木材上で発芽し、菌糸を伸ばしながら木材中に侵入し生育します。
木材を腐らせる微生物である腐朽菌は、主にセルロース及びヘミセルロースを食う褐色腐朽菌と、主にヘミセルロース及びリグニンを食う白色腐朽菌の2種類ある事はすでに述べましたが、どちらも普通に見かけられます。
褐色腐朽菌はどちらかというと針葉樹で見かけられ、建築物など土と接触しない場所で使われる木材で見る事が多くあります。
また、白色腐朽菌はどちらかと言えば広葉樹で多く見かけられ、杭など土中に埋め込まれた木材で見る事が多くあります。
腐朽菌の仲間は、温度が下がるなど条件が厳しくなった時に子実体(キノコ及びサルノコシカケのような形をしたものが多い)を作るので、現れたキノコと食われた木材を持って専門の研究所に持ち込めばその種類がわかります。
ただし、関東地方のような寒冷地でないところでは、キノコ様の子実体を見かける事は多くありません。
数年単位の長期間水中に沈められたり、土中に埋め込まれた木材は、削り落とされたような腐朽が認められ、これを軟腐朽と言います。
この原因となる軟腐朽菌は、主としてカビの仲間によりますが、細菌など下等な微生物も関与しています。
今回はここまでとします。
次回も『腐朽』についてのお話をさせていただきます。
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