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『木材・腐朽・シロアリ・キクイムシ・腐食並びに防腐・防蟻処理及び耐久性に関する基礎知識』のご紹介、まだまだ続きます。
第8回目は『シロアリ』についてのお話です。
シロアリとは、我が国では『堂崩し』の異名を持ち、条件が整えば木造建築物中の木造構造部材を短期間で食害して寿命に至らせる点で、先の腐朽菌とともに木造建築物の耐久性を大きく損なわせる生物のひとつです。
従って、この生物の形態や生育環境条件または建物への加害状況などの生態の実体を知って、その被害を最小限に食い止める事は、木造建築物の機能・性能を長く維持していく上で必要不可欠な知識です。
シロアリは、主に地球上の熱帯および亜熱帯地域に分布する原始的昆虫で、その起源は約3億年前の石炭紀まで遡ることができると言われています。
シロアリは、ひとつの巣かに数万~数十万匹が生息しており、その内部は王・女王・職蟻(働蟻)・兵蟻などが厳密かつ組織だった階級社会を構成しています。
そのような生活様態や大きさ・概形がアリに似ている事から、シロアリはよくアリの仲間と勘違いされますが、昆虫学的にはアリはハチの仲間であり、シロアリはゴキブリに近い昆虫です。
シロアリと一般のアリとは、外観上それぞれの羽アリの形状および大きさを見比べる事で簡単に区別する事が出来ます。
つまり下図に示す通り、シロアリの羽アリは左右2対の4枚の羽がほぼ同じ形・大きさであるのに対し、普通のアリの羽アリの羽は大小2対になっています。
羽の大きさ以外では、腹部の形態の違いが特徴的です。
シロアリの腹部は胸部とほぼ同じ幅ですが、アリは腹部と胸部の間に極端なくびれがあります。ここに注目する事で簡単にその違いを見分ける事が出来るでしょう。
その他の昆虫学的な主な相違点をまとめると以下の表のようになります。
今回はここまでとします。
次回も『シロアリ』についてのお話をさせていただきます。
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