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『FPの家 Y邸』
基礎工事、始まりました。
まずは、根切り・鋤取りからスタートします。
値切り?
違います。根切りです。(お約束のつまらない冗談、ごめんなさい・・・。)
根切りとは、基礎工事を行う為に地盤面下の土を掘削する作業を言います。
遣り方で設置した水貫に水糸を張り渡し、それに従って掘削していきます。
根切り底はなるべく地山を攪乱しないように丁寧に鋤取るように行う必要があります。
弊社はベタ基礎を採用していますので、外周部及び地中梁部分を1段低く鋤取り、その他は150ミリ程度高く鋤取ります。
上図が弊社の標準的な基礎断面となります。
実際の写真は、こんな感じです。
水貫の基礎外側墨に釘を留め、水糸を張ります。
水糸に合わせて鋤取ります。
重機で大まかに鋤取り、
鍬で丁寧に鋤取ります。
根切り底のレベルは回転式レーザーレベルで確認します。
ちなみに、水貫天端の高さはGL+600にしてあります。
外周部の根切り底はGL-300ですから、水貫天端-900となり
内部の根切り底はGL-150ですから、水貫天端-750となります。
棒の先に受光部が2つ並んでいます。
これを低い方の根切り底と高い方の根切り底に当て、ピーッと鳴る高さに鋤取ります。
いちいち、高さに合わせて調節が要らないように2つ付けているようです。(頭いいーっ)
鋤取った土は、敷地に余裕がある場合は仮置き場を設けそこに置きます。(残土場内処理といいます。)
今回は敷地に余裕がありませんので、一旦処分場に搬出する事になります。(場外搬出処分といいます。)
ダンプ一台当たり3.0立方メートル程度積む事が出来ます。
合計5台ですから、15.0立方メートルほど残土が出た事になります。
残土処分はそれなりに費用がかかりますが、仕方ありません。
この後は、砕石による地業となります。
地業とは、建物を安定させる為に地盤になされる基礎工事の最初の作業です。
色々な種類がありますが、地盤が比較的良好な場合は砕石による地業を行います。
根切り底に砕石を敷き込み、タンパー及びランマーで充分突き固めます。
昔は木製のランマーを突いている現場を良く目にしましたが、最近はすっかり見なくなりましたね。
2人掛かりで汗かいて上げ下げしてましたっけ・・・。
砕石地業完了です。
砕石を充分転圧したら、防湿シートを敷き込みます。
これは、地盤から上がってくる湿気を基礎内部に入れない為の対策です。
コンクリートは意外と湿気を通すので、注意が必要です。
湿気の通しやすさを示す透湿抵抗値でみると、
合板23m2・h・mmHg/gに対して
コンクリートは69.9m2・h・mmHg/g
防湿フィルムA種(JIS A 6930)は170m2・h・mmHg/gとなっています。
防湿シートの重ねは充分に取り、テープでしっかりと貼る事も大切です。
防湿シートの敷き込みが完了したら、捨てコンクリートを打設します。
捨てコン打設完了です。
捨てコンクリートは、地業の一部として行います。
砕石の天端は凸凹が多く、鉄筋スペーサーの座りが良くありません。捨てコンを打つ事で平滑に仕上がり、スペーサーの座りも良くなります。
砕石と鉄筋との空き寸法をかぶり厚さと言いますが、捨てコンを打たないとこのかぶり厚さが確保できない場合があります。
鉄筋を配置する際の目印を書き込む事で、間違いが無くなるのもメリットのひとつです。
最近はコスト削減や工期短縮の為なのか、捨てコン打設を省略する現場を多く見かけます。
一般的な施工マニュアルを見ると、捨てコン打設を行う事と書いてあるのに・・・。
合理化なのか?手抜きなのか?施工者の良心に頼るしかありません。
もちろん弊社では100パーセント行っていますので、ご安心ください。
最後は、道路を水洗いして帰ります。
そうそう、現場に自転車が置いてありました。
何に使うのかと思い、聞いてみると「トイレと買い物」との事でした。
道具や材料を置いてしまうと、仮設トイレを置くスペースがありません。
トイレや休憩時の飲み物を買いに行く際、近くのコンビニまで少し距離があるから・・・。なるほど!
都内では、色々と工夫が必要ですよね。
お疲れさまでした。
休み明けは墨付けおよび型枠の取付を行います。
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