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今日と明日は、アセットフォーの定休日。
社員のみんなは、ご家族と花見でもしているのでしょうか?
たわいもない話です。お付き合いください。
カスガイの話です。
一説によると、『子は鎹(かすがい)』という言葉は明治時代に普及したと言われている。
しかし世に広まったのは、これよりも少し早く幕末の頃。
落語の名手・春風亭柳枝が創作し、演じた人情噺の大ネタ『子別れ』が人気を博した頃と推測される。
腕はいいが大酒のみで遊び人の大工・熊五郎。
弔い酒に酔って上機嫌で吉原に繰り出し、女遊びに呆けて朝帰りをする始末。
家に戻り言い訳をするが、女房に呆れられ子供と共に家を去られてしまう。
熊五郎は懇意の花魁を家に引き込み、暮らし向きが異なり、うまくいかない。
すぐに別れ、後悔にくれる熊五郎だったが、元の腕のいい大工に戻って働き出す。
3年後、偶然街で我が子に出会い内緒で小遣いをやる。
だが、家に帰った子供は母親に「お金を誰に貰ったか言わないと金槌でぶつよ。」と咎められ、仕方なく白状するのだ。
結果、晴れて3人は再会し、元の鞘に収まる。
「夫婦の中を繋ぎ止めてくれた、子は鎹だね。」と女房が言い、
「道理で金槌で頭をぶつと言った。」と子供のセリフでオチがつく。
木造住宅の建築現場で永く使われてきた『鎹』だが、近年あまり使われなくなっている。
従来、木造住宅の接合部の加工ではホゾ組みなどで木材を切欠きする。
これにより柱や梁の接合部の断面積が少なくなるため、うまく組み上げないと強度が落ちる。
また加工精度が職人の技量に左右される事になる。
昨今では現場での加工の手間を減らし、品質を安定させる為に木材の切欠きを最小限に抑えたプレカット加工が行われている。
さらに専用の金物を使い、柱や梁を強固にジョイントする工法も増えている。
こうした剛さと粘り強さをもたらす接合・補強金物は、現代の鎹とも言えるだろう。
夫婦仲を取り持った子供=鎹は、現代の住宅では接合・補強金物と姿・形を変えて随所で活躍している。
木の家を建てたいと思っているあなたと省エネで健康・快適な木の家を繋ぐ鎹でありたい。
そう思いつつ、今回は筆を置きたいと思います。
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posted by HoppyRed
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