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『FPの家 Y邸』
只今、基礎工事の真っ最中です。
生憎の天気、空からは雨粒がパラパラと落ちてきます。
いつもなら、ヤキモキしながら工程表と空を睨んでいるところです。
でも大丈夫。
昨日、無事に立上りコンクリートの打設と天端レベラー流しが完了していますから、しばらくの間は養生期間(型枠存置期間)となっています。
この間はなにもする事がありません。気温が高くなれば散水養生を行う必要も出てきますが、この季節は不要です。
雨も降っているし、ちょうどいいかも・・・。ただ待つのみです。
写真に写っている白い物は、ビニールシートです。
落ちてくる雨粒により、天端レベラーが乾くまでの間に凸凹になるのを防止する目的で、昨日の作業完了時に念のため取り付けました。
コンクリート打設後は、直射日光や寒気・風雨などを避けるためにシートなどを用いて養生する必要があります。
JAS S5によると、型枠存置期間は以下のようになっています。
表中のせき板が型枠に該当します。支柱は使用していませんから関係ありません。
部位が基礎であり、普通ポルトランドセメントを使用していますから、黄色く塗られた部分が該当します。
型枠存置期間の平均気温が20度以上か、10度以上20度未満かでその日数が異なります。
10度未満の場合は、然るべき寒中養生を行う必要があります。
いずれにしても、コンクリートの圧縮強度が5N/mm2に達したことが確認されれば、この日数に達していなくても型枠を外す事が可能です。
コンクリートの圧縮強度は計算により求める事が出来ます。
f’c(t)=(t/(a+bt))d(i)f’ck
f’c(t):材齢t日におけるコンクリートの圧縮強度(N/mm2)
f’ck:コンクリートの設計基準強度(N/mm2)
t:材齢(日)
i:設計基準強度の基準材齢(日)/28日もしくは91日
a・b:セメント種類によってばらつきますが、下表を標準とします。
c:コンクリートの乾燥の程度等により異なりますが、0.44を標準とします。
d:材齢28日に対する材齢91日の強度の増加率であり、セメント種類によらずd(91日)=1とします。
FPの家 Y邸の場合、
普通コンクリート
設計基準強度:21N/mm2
の為、上式に代入すると以下のようになります。
f’c(t)=(t/(4.5+0.95t))×1.11×21となり
1日目の圧縮強度は4.27N/mm2
2日目の圧縮強度は7.28N/mm2ですから
f’c(t)≧5N/mm2となる日数は2日となる訳です。
しかしながら計算で強度が確保出来ていても、圧縮強度試験を行いその強度を確認しなければ型枠を外す事はできません。
このあたりをもう少し柔軟に対応していただかないと、工期短縮も図れず圧縮試験費用をお客様にご負担いただく事にもなってしまいます。
監理者の責任において、どうにかならないものかと思います。
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posted by Assed Red
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