木の家を地震に強くする方法

木造住宅を建てるという事は、地球環境はもちろん人にもやさしいのをご存知でしょうか。

環境問題への関心が高まる中、注目を集めているのが『木の家』です。

木造住宅は、二酸化炭素吸収効果や省エネ効果、炭素貯蔵効果に化石燃料抑制効果等々、様々なメリットを私達に与えてくれます。

でもこれらの恩恵を受けるためには、以下のサイクルを回し続けなければなりません。

その為にも、木材を可能な限り活用する事が重要となります。

ここで、木材の乾燥の必要性をお話ししたいと思います。

森林に生育している樹木はたくさんの水分を吸収・貯蔵して生きています。

その量は樹種や樹木の部分で表1に挙げるように異なっています。

この樹木を木材に加工し、建築物などの材料として使用するには、これを乾燥して木材の色々な特長を引き出す事が必要です。

乾燥する事で引き出される木材の特長は以下の通りです。

1.重量が減少し輸送や取扱いが容易になります。

2.製品の狂いなどが起こりにくくなります。

3.変色や腐朽を防止出来ます。

4.木材の強度的な諸性能を向上出来ます。

5.加工性や接着性、塗装性などを向上出来ます。

木材が乾燥していく過程で含水率が繊維飽和点と言われる30パーセント以下になると、収縮を始めます。

しかも収縮量は、木材の繊維方向の違いにより異なります。

図1はヒノキの半径方向(柾目板の幅方向・R方向)と、それと直交する接線方向(板目板の幅方向・T方向)の収縮状態を示しています。

どの含水率の場合も、接線方向が半径方向よりもほぼ2倍の収縮量である事が判ります。

これは木材を切り出した丸太の部分によって、収縮による断面の変形(狂い)が図2のようにそれぞれ異なる事を示します。

予め乾燥させた後に加工する事で、狂いを予防する事ができ、構造材料として重要な強度を増す事が出来る事になります。

図3を見ると、圧縮強さが含水率の低下と共に増大しているのが判ります。

昔の家づくりにはゆとりがありました。

まず木材を何年も寝かせ乾燥させたものを使うのが常識でしたから、祖父の時代に製材した材木を孫の時代に使うなんて事も当たり前のように行われていました。

腕の良い大工さんは、こうした自然乾燥材を一本一本吟味して、さらに乾燥減りも計算に入れながら加工し、ゆっくりと家を建てていたんです。

構造体が立ち上がってからも、何か月もそのままにして、完全に乾燥させてから内装に取り掛かったものです。

しっかりと乾燥させる事が、昔の大工さんの知恵という訳です。

こうした木材の乾燥の具合を現代の数値で表すと、含水率15~18パーセントというところでしょうか。

工期短縮やコストダウンが叫ばれて久しい昨今です。木材を自然乾燥させる時間はもちろん、構造体をゆっくりと乾燥させる時間もありません。

だからと言って未乾燥材(グリ-ン材)で建ててしまっては大問題になるでしょう。

どんなに優れた施工技術があっても、木材が徐々に変形を始め2年もすれば家全体に悪い影響が出てきます。

床が傾いたり、壁やクロスにヒビが入ったり・・・。

新築なのに扉の閉まりが悪いとか、床がミシミシ音を立てたり・・・。

木造住宅だから仕方がない訳ではありません。未乾燥材を使った欠陥住宅だから家自体の構造強度が落ちて、家の寿命を縮めているのです。

人口乾燥を丁寧に行った乾燥木材(KD材)や構造用集成材を使用する事で、地震に強い木の家をつくる事が出来ます。

こうした木材でつくられた木の家は

重量が軽く地震に強い

築後のトラブルが少ない

家の寿命が延びる

カビ・腐朽菌が繁殖しにくい

天然素材だから人にやさしく健康的

輸送・加工・施工が容易で省コスト

となります。

乾燥材に比べて安価に揃える事の出来る未乾燥ですが、

こうした木材でつくられた木の家は、これと正反対の家になってしまうと言う事になります。

まさに『安物買いの銭失い』ですよね。

もちろん、木材だけの話ではありません。

内部結露を防ぐ断熱・気密施工も重要です。

機能する換気システムだって大切です。

本当の『木の家』づくり

なかなか難しいものです。

『FPの家 Y邸』にひとつの答えがあります。

5月22日(日)10時~17時

構造現場見学会を開催します。

家づくりを真剣に考えている方には、是非ご覧いただきたいと思います。

詳細は弊社HPにてご確認ください。

社員一同、心よりお待ちしています。

  

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  posted by Assed Red

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