納戸の語源?

マンションや戸建て住宅の広告を見ると、間取りに『3LDK+S』といった表記を見かける事があります。

LDKは言わずもがなですが、Sとは何でしょうか?

そう、納戸です。サービスルームの頭文字を使っているようですね。

ご存知のように、納戸は物を収納する物置部屋です。その起源は意外と古く平安時代にまで遡ります。

古の時代からすでに物置部屋は設けられており、昔から人々に重宝される存在だったようです。

一般に現代の家づくりにおいても、収納は感心の度合いが高いと言われています。

その起源と言われるのが、平安時代の宮中にあった『納殿(おさめどころ)』です。

ここには金銭や衣装・調度品が収められていたそうです。

納殿を『なふどの』と湯桶読みしたものが変化し、『納戸』となったと推測出来るそうです。

この納殿が納戸に変わったのは、実は江戸幕府が『納戸方』という職名を定めたからだと言う人もいます。

納戸方は将軍家の財産である金銀や衣服・調度品を管理・出納し、諸大名・旗本からの献上品である金銀や物品および、彼らに賜与される金銀・褒賞を取り扱っていました。

納戸などに物を収める『収納』と言う言葉は、転じて整理整頓の同義語として理解されがちですが、『税金を納める』という言い回しからわかるように、現金や品物を受け取って納める事・国や地方公共団体の会計で現金を受領する事という意味もあります。

物の収納という観点で、伝統的な日本と欧米の住まいを比較した建築学者・上田篤氏によれば、欧米は『博物館型』であり、日本は『劇場型』だと言います。

欧米では部屋に肖像画や彫刻を飾り、ガラス棚に絵皿や食器を陳列します。

日本では和室に掛け軸や一輪の花・壺を飾るくらいで、座布団すら普段は置きません。

でも劇場の舞台さながらに、場面の展開や進行に応じた大道具・小道具がセッティングされ、楽屋裏である納戸・押入から出し入れされてきました。

地下室などを倉庫にする欧米の住宅と違い、限られた居住空間を有効に使うための『納戸』は日本特有のものかもしれません。

現代の日本人の生活様式は、博物館型に移行したと言わざるを得ません。

スペースの都合上、納戸すら生活空間として活用している家すらあるでしょう。

納戸は、建築基準法に照らしてみると居室ではありません。

その要件である、採光基準や天井高さ・換気規定等々を満たす必要のない空間です。

昨今ハウスメーカーでは、収納スペースを確保するために小屋裏や中間階に収納を設けるプランを用意しています。

こうした従来の納戸に代わる使い勝手の良い収納をうまく活用する事が出来れば、さらなる収納上手になる事でしょう。  

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 posted by Hoppy Red

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