blog
昨日、勉強会に参加してきました。
その内容は、以下の2点になります。
1.先頃、国交省において認定された『FPウレタン壁パネル』の耐力壁に関する事。
2.ZEH補助金およびZEHビルダーの事。
それぞれの内容について、簡単にご報告したいと思います。
1に関しては以前にこの場を借りてご報告した内容とさほど変わりありません。
構造計算におけるN値計算および告示に関する扱い方と、施工上注意する点がレクチャーされました。
『筋交いおよび耐力面材を含まない枠付断熱材単体』が耐力壁として認定されたと云う事は、FPパネルが『加水分解』や『紫外線劣化』する事なく、『長期に渡るストレス』に対して耐力を維持する事を国が認定した事になります。
プラスチック系断熱材が数多くある中で、これらを認められた断熱材は他にありません。
まさに『他に比類なき優れた断熱材』と言っていいのではないでしょうか?
これが認定書の写しです。(今後、バンバン出てくると思います。)
2のZEH及びZEHビルダーについては、今更書く事もありません。特に新しい話も聴けませんでしたし・・・。
このところのヒート状態を見ながら感じた事を書きたいと思います。
世に『省エネ住宅』とか『エコハウス』は多々あります。
色々とカテゴライズされていて、消費者の皆さまには「何が何だかわからない?」状況になっているかもしれません。
少し整理してみましょう。
どのレベルから上が高断熱・高気密なのか?定義もハッキリしていません。
東日本大震災以降、かなり冷遇されているようですね。
いまさら説明の必要もありません。
ハウスメーカー・パワービルダーに良くみられるタイプですね。
いわゆる『夏旨ハウス』です。伝統工法を建てている設計事務所に多いようです。
『メカメカ』系です。こちらもハウスメーカー・パワービルダーに多く見受けられます。
最近は『パッシブハウス』なんて言葉も良く聞かれるようになりました。
上図のように、エコを取り巻く環境は広範囲に渡ります。その何処に関心を持ち、何処に力を注ぐかで住宅に対する考え方や姿勢が変わる事になります。
住む人が消費するエネルギーを削減できる家であったり、電気料金を削減できる家であったり・・・。
もちろん、自然素材を多用し化石燃料を使わない選択もエコであり省エネです。
建物を新築し、そこに住まうという行為にまつわるエネルギー全体を減らすためには、エネルギー消費を建物のライフサイクルで捉える必要もあるので、広い視野を持つ事も重要です。
最近の『ZEH』ブーム(?)を見ていると、高断熱住宅<ZEHという印象を受けてしまいます。
確かに今回定義されたZEHの断熱性能を比較すると
省エネ住宅(H25基準)・長期優良住宅<認定低炭素住宅<ZEHにはなっています。
でも、これまでつくられてきたZEHの性能はマチマチであり、省エネ住宅(H25基準)と大差ないものも多くあります。
ZEHは一定の断熱性能と、高性能設備の採用で、エネルギー消費をある程度削減できる家であり、必ずしも高性能住宅ではありません。
家電によるエネルギー消費は削減対象になっておらず、必ずしも快適性を求めていません。
ZEHは『夢の家』ではありません。
上図は、国が行って来た施策を時系列にまとめたチャートです。
ようやくゼロエネルギーハウスが本格的に走り始めました。
次に目指すは『LCCM住宅』なのか『ゼロカーボン住宅』なのか・・・?
環境共生住宅や自立循環型住宅なんてものまであります。
やっぱり、何が何だかわかりません。
いずれにしても、外皮の高性能化・日射遮蔽および日射取得・採涼・蓄熱の活用等々、あらゆる手法を駆使する必要がある事に変わりはないはず。
指し当たっては、ZEH+さらなる外皮の強化と、それらを活かした住宅を提案して快適な家・夢の家を実現しましょう。
太陽光発電を屋根に乗せる事が出来ない家も、とりあえずはZEH適合レベルまでは性能を上げておくのが得策だと思います。安くて性能の高い太陽光発電装置が生まれる事を期待して・・・。
参考:図解エコハウス/エクスナレッジ刊/竹内昌義・森みわ著
本当にすごいエコ住宅をつくる方法/エクスナレッジ刊/野池政宏・米谷良章著
これで落ち着いた省エネ施策/建築技術№768/南雄三
https://www.assetfor.co.jp
posted by Asset Red
住所:東京都練馬区北町2-13-11 電話:03-3550-1311 東武東上線 東武練馬駅下車5分