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換気についての基本的なお話しをご紹介しています。
第20回目は『これまでのまとめ』というお話です。
1.換気は居住者にとって害を及ぼす様々な有害汚染物質を屋外に排出するために必要です。
汚染物質の発生源としては、人体・設備機器・建材等があります。
2.使用建材について何をどこにどれだけ使用したかを図面の中に記録しておく事が重要です。
換気風量測定を依頼し、報告書も提出してもらいます。
3.換気には、室内の汚染物質を屋外に排出する方法により、全般換気と局所換気があります。
全般換気は局所換気よりも圧倒的に運転時間が長くなります。
4.全般換気の必要換気量は、設計条件として法律で規定されています。
換気回数で表現されており、その回数は1時間当たり0.5回以上とします。
5.全般換気方式には、第1種換気・第2種換気・第3種換気・パッシブ換気があります。
6.第1種換気は、寒冷地の全館暖房住宅においてある程度の暖房エネルギー消費の削減が期待できます。
しかし、熱交換型換気が必ずしも省エネとは言えません。
7.第3種換気は、トイレや浴室の局所排気を併用して換気計画する事も可能です。
第1種換気よりも安価に設置する事が出来ます。
8.第2種換気は、気密性能が低い住宅には採用出来ません。
9.パッシブ換気は、冬季を中心に計画換気が行われます。
夏季や中間期においては室内外温度差が冬季ほど大きくないため、居住者の判断で窓を開ける必要があります。
10.台所換気は、フード形状の工夫で吸い込みを早く、従来の半分の風量(弱運転)で済む機種を選択しましょう。
11.集中排気のトイレ・浴室の必要換気量は、排気ファンを住宅全体の換気用として兼用する事が出来ます。
12.計画換気の条件として、新鮮空気の入口と汚染空気の出口を明確にする必要があります。
また住宅内の換気経路を計画する必要があります。
13.ダクト式換気システムを採用かる場合は、ダクト径の大きさや配置を計画し、圧力損失の小さい設計をします。
このような設計は換気設備の運転にかかる電気代を節約する事が出来ます。
14.換気装置の省エネ性は、比消費電力が小さい機器ほど大きくなります。
15.換気装置自体の騒音値は30~35dbが目安です。
設置位置は寝室廻りを避けなければなりません。
16.換気設備の清掃を定期的に行う事が重要です。
17.施工後の換気風量測定により、換気風量や換気性能を確認する事が重要です。
18.換気装置の寿命は、経年により送風能力が低下し騒音が大きくなった事で使用出来ない状態を言います。
又モーター寿命のほとんどは、軸受けに左右されます。
19.部分間欠暖房住宅に熱交換装置を設置しても、省エネ効果は期待できません。
今回が最終回です。
いかがでしたか?
人と住まいを守るために必要な『換気』のお話を20回に渡りご紹介しました。
換気の必要性と難しさ、お判りいただけるとさいわいです。
幻冬舎ルネッサンス 刊/北村忠男 著/高気密木造住宅をもっと知ろうから抜粋させていただきました。
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posted by Asset Red
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