例の本、読み終えました。

先日、購入した『さらに「いい家」を求めて』

一気に読了です。

著者の久保田紀子さん、凄い。

木造在来工法の実家から、農家の家に嫁ぎ、ご主人の死を乗り越えて新築を決意。

パナホームの仮住まい、ヘーベルハウスを経て、住友林業との契約。そして解約。途中でヘーベルハウスのアパートにも住んでいます。

外断熱(マツミハウジングのソーラーサーキット)との出会い、契約、新築、入居と真剣に家づくりを行った経緯が熱く語られています。途中、シックハウス症候群や寒さによる体調不良、カビなどにも相当苦労したようですね。

ハウスメーカーそれぞれの家に関する、かなりキツイ感想(主に温熱環境や空気環境なんですが・・・)も実に的を射ています。

マツミハウジングの建てるソーラーサーキットは凄い。快適だ!

で終わるのかと思いきや、今度は妹の家づくりに関わる事になります。

妹の家もやっぱり『マツミの家』かと思いきや、妹の反対に合う事になります。

「もっといい家があるかも?」

松井社長に恩義を感じ、相談を持ち掛けた久保田さんでしたが、逆に「もっといい家を探してください!」と社長からお願いされる始末・・・。松井社長の人柄というか情熱もすごいですよね。

さて、その顛末やいかに・・・。

野村ホームの外断熱やOMソーラー、ちょっとだけFPの家の事も出てきます。

南雄三さんの話を挟んで、環境共生住宅やデザイナーハウス、WB工法、果てにはソーラーサーキットまで一刀両断です。

最後は、『だから「いい家」を建てる。』の松井祐三さんが進める、SA-SHE(エスエーシー)の家に至るんですが、その行動力・直観力たるや、ひたすら圧倒されます。

もしも自分のお客様がこんな感じだったら、相当振り回されそうですね。

でも「いい家」づくりを真剣にしている人は大好きです。

こちらも一生懸命応援したくなります。

結びの章では、こんな事を言っています。

家づくりを男性に任せると、理屈づくしで見栄っ張りな家になります。営業マンの手前、一度広げた大風呂敷を畳む事は男性にはできません。結局後で後悔する事が多くなります。

感性が豊かで本質を見極める事が出来る女性が行う家づくりは、本当の意味で快適で健康に良く、省エネな住まいになります。

実にごもっともな意見です。耳が痛い方も多いのでは?

冬暖かく、夏涼しい家はもはや当たり前です。

快適さを追求するならば、暖房ではなく温房。冷房ではなく涼房を目指すべきです。

空気の質も問題にすべきでしょう。こうした著者の意見は至極ごもっとも。

辿るルートは違っても、最後に行きつく目的地は同じのようですね。

健康・快適で、省エネ。もちろん空気の質もバッチリです。

最後に個人的な意見を少々・・・。

外断熱って、壁の場合断熱材の厚さが50mm程度しか取れません。基礎断熱だと、室温に比べて1~2度程度床温度が低くなるはずです。

夏はともかく、冬は少し寒いと思いますよ。

もちろん、以前に住んでいた家に比べれば十分暖かいと思いますけど・・・。

 

蓄熱暖房機による輻射熱暖房を採り入れているようですが、光熱費凄いことになっていると思います。なにしろ3台も使用しているそうです。やっぱり寒いんだと思います・・・。

 

本書で軽く否定された『FPの家』は、外断熱以上の高断熱・高気密住宅です。

もちろん機能する換気システムも標準搭載です。(一般的な住宅は、大抵機能しない換気システムになっています。念のため・・・。)

温房や涼房だって、エアコンで実現可能です。

より快適で健康で省エネな住宅を実現できる事、間違いありません。

みなさんも、機会があれば読んでみてください。

主婦が感じた、ハウスメーカーの家づくりを垣間見る事ができます。

一読の価値ある一冊です。

  

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