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『住宅燃費』と低燃費な家についてのお話をシリーズでお伝えしています。
第7回目は『一次エネルギー消費量と光熱費』です。
省エネ基準で計算した一次エネルギー消費量が、J(ジュール)や☆で表されていても、まだわかりやすいとは言えません。
「結局、どの位の光熱費になるの?」
こんな声が聞こえてきそうです。
そこで、一次エネルギー消費量を家庭のエネルギーに置き換えて光熱費に換算してみましょう。
まず、次のラベルを見てください。
『FPの家/Y邸』のBELSラベルです。
ここで注目して戴きたいのが、『この住宅の設計一次エネルギー消費量』と『省エネ基準』となります。
前者が512MJ/(m2・年)、後者が603MJ/(m2・年)とあります。
簡単に説明をすると以下のようになります。
FPの家/Y邸の年間に消費するエネルギーは512MJ×床面積62.93m2=32,220MJ
FPの家/Y邸の家をH25基準でつくった際の年間消費エネルギーは603MJ×床面積62.93m2=37,946MJ
という事になります。
また後者を基準一次エネルギー消費量と言います。
設計一次エネルギー消費量/基準一次エネルギー消費量=削減率(パーセント)となり、FPの家/Y邸の場合は84.9≒85パーセントの削減率となります。
ここで言う一次エネルギーは、上記の暖房・冷房・換気・照明・給湯のそれぞれの消費エネルギーの合計を言います。この中に家電等の消費エネルギーは含まれていません。
でもそれではわかりにくいと思いますから、一般的な消費量を加えた値で光熱費を比較してみましょう。
上記のような結果になりました。
H25基準の家とFPの家の年間光熱費(住宅燃費)の差は15,877円という事になります。
ただしこれは、一定の前提条件の下で算定されておりあくまでも目安になりますので予めご了承戴きたいと思います。
「思ったよりも差が無いね?」と思った方も多いのではないでしょうか?
でも大丈夫です。
実際の家で冷暖房エネルギー消費量の比較をしてみました。
次のデーターをご覧ください。
冷暖房の消費エネルギーの基準値と設計値および実績値で表してあります。
オール電化住宅の為、消費電力で比較しました。
この家の場合は、設計値と実績値の違いは年間7,075kw・h-5,259kw・h=1,816kw・hとなりました。
光熱費にすると、40,860円も安くなった事になります。基準値と比較すると、その差は123,660円にもなります。
この位違ってくると、外皮の強化費用として300万円程のお金を掛けても元が採れそうです。
例えば金利1.02パーセント、ボーナス払い無し、借入期間35年の場合で比較してみましょう。
2,000万円を借り入れた場合の毎月の支払金額は56,643円になります。
300万円を加算し2,300万円の借り入れをした場合は、65,140円となります。
その差は年間およそ102,000円。基準値との差額でペイしてしまいます。
快適で健康な住まいが、実質差額なしで手に入れられるなんて・・・。まさに夢のようですね。
ちなみにこちらのお宅では、家電も含めた年間光熱費は167,602円。
6.6kwの太陽光発電パネルを設置している為、年間売電料が229,866円となり実質62,264円のプラス収支になったそうです。羨ましい限りです。
先程あくまでも目安であるとお伝えしたのは、こうゆう訳だったんです。
間違いなく、FPの家/Y邸の光熱費ももっと下がると思います。
何故なら全国各地に建っている、多くのFPの家の住宅燃費を集計してみると、そのほとんどが先程のデーターのようになっているからです。
住宅燃費を保証できる家=FPの家
いよいよ『住まいの性能を燃費で比較する時代』がやってきました。
あなたの家の燃費はどの位でしょうか?
今回はここまでとします。
次回は『住宅燃費を良くする為に必要な事』をお届けします。
https://www.assetfor.co.jp
posted by Assed Red