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5月11日(水)14時00分~17時55分
経団連会館 国際会議場にて行われた
一般財団法人 健康・省エネ住宅を推進する国民会議が主催する
健康・省エネシンポジウムⅨに参加して来ました。
今回のテーマは
地域住民一人一人が活躍する
少子高齢化社会型
健康・省エネ住宅政策を地方から
開催に当たり、上原理事長からの言葉をそのまま抜粋させていただきます。
少子高齢化社会における住宅が生産者であった頃の住宅と同じ性能であれば、その住宅に住む上での社会保障費が同じであると言い切れる医療関係者はいません。
現在、当会議は国土交通省のスマートウェルネス住宅モデル事業を支援する事で、本事業の推進の核になろうとしています。
本来、国の政策とする為には必要不可欠なエビデンスですが、それを待っている時間的猶予はありません。
国の政策として既に組み込まれているバリアフリー政策の時がそうであったように、エビテンスが無くても、民間における普及啓発活動によって、国民の合意形成を行いスピーディーな政策決定を目指してます。
9回目を迎える本シンポジウムでは、地方の産・官・学・民が連携し地域住民一人一人が住環境を含めた予防医学の核となる事で、『室内温度のバリアフリー』の政策化にチャレンジしている地方自治体の動きから3年後の日本のモデルとなる政策提言を探るとともに、住宅と健康のに関する政策が進んでいる英国保健省の関係者をゲストに迎え、少子高齢化社会に向けた日本の住宅のあり方を中央関係者を含め議論します。
という事で始まった熱い議論ですが、全てをご紹介する事は出来ません。
様々な方からお話いただいた中で、耳に残った話をいくつかご紹介します。
高断熱住宅(H25基準相当)の室温は、無断熱住宅に比べて約4度暖かい。
断熱性能の低い住宅では、高齢者における高血圧の割合が15パーセント高い。
断熱性能の高い住宅では、1日当たり1400歩分の身体活動促進効果が認められる。
深夜3時の平均室温が11度未満の住宅では、握力が25キロを下回る女性の確率が13.4倍になる。また、認知機能低下進展の確率は4.26倍になる。
東京・大阪・愛知における自家用自動車の利用と糖尿病患者数を比較すると、自家用車への依存度が高さと糖尿病患者数の連動が確認できる。
従来言われていた、30分継続しない歩行による効果は認められないという考え方は間違いであり、10分×3回のように分割しても同等の効果が得られる事がわかった。
毎日外出する高齢者に対して、殆ど外出しない高齢者は
歩行が不自由になるリスクが4倍
認知機能障害のリスクが3.5倍
死亡率においては
日常生活に支障のない場合で2倍
障害があって外出出来ない場合で4倍
となっている。
他にも、たくさんの住宅の温熱環境と健康に関する関係が紹介されましたが、多くの方々の共通認識として
依然として、住宅の温熱環境と健康に関する因果関係を否定したい(肯定してしまうと、商売が続けられなくなる)人々が多く見受けられ、そうした人々の大きな抵抗が国民の健康を蝕む遠因となっている。と感じられました。
『エビデンスが得られてはいないけれど、大抵の人が納得出来る内容であり、それを行う事で少なくても悪い方向にいくとは考えられない事』
要するに、寒い家が体に悪いというエビデンスは十分にあるとは言えないけれど、寒い家は体に悪い気がするから暖かい家に住もうよ。
少なくてもそうする事で、体に悪い事にはならないと思うし・・・。という事ですよね。
であれば、エビデンスが無い事を理由に寒くない家の撲滅の実現を妨げる事は出来ないはずです。
既得権益者の事を気にしているのか、国の対応はとにかく遅いように感じます。
先述の事例等を普及・啓発する事で、子育てや介護をしている人々を中心に大きな波を起こりそうな気がします。
であれば・・・。上原さんの仰るように、大切な事は国民の自発的合意形成を促すための情報発信だと思います。
少しでも、お手伝いが出来れば・・・。
改めて、そう思いました。
まずは出来る事から手をつけたいと思います。
健康で快適な省エネ住宅を今まで以上につくる事。
健康と住宅性能に関する情報発信をどんどん行う事。
今まで以上にガンガンいたいと思います。
みなさん、ご覚悟を・・・。
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