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昨日に引き続き、書きたいと思います。
『外壁の断熱』 ~充填断熱工法編です。
外壁の断熱施工は防湿層を連続させる為に、天井の野縁を組む前に行います。
また野縁を組んでからの壁の断熱施工は非常に困難となります。
外壁に断熱材を入れ、上部は胴差しまたは桁に30mm以上、柱と間柱の間は見付面に30mm以上防湿フィルムを重ねて、タッカーを200mm間隔で留め付けます。
壁の下端部は、防湿フィルムを30mm以上合板の上に折り曲げて留め付けます。
断熱材の下部防湿フィルムが床合板の上に折り曲げられない場合は、乾燥木材や気密テープで押さえる方法も有効です。
防湿フィルムが傷ついた場合は、破れ目を気密テープで補修します。
次のような施工はしないでください。
防湿フィルムを間柱の横に留め付けてはいけません。
防湿層が連続せず、断熱材の厚さが均一になりません。
防湿フィルムが胴差・桁に留まっていても、断熱材がずり落ちては断熱欠損になります。
防湿フィルムを30mm以上重ねて施工した後、防湿層を連続させる為に石膏ボード等を貼るか、重ねた部分を乾燥木材で押さえます。
防湿フィルムの納まりは下図のようになります。
まずは石膏ボードによる施工です。
続いて、乾燥木材による納まりです。こちらが一般的ではないかと思います。
図を見るとわかるように、石膏ボードは梁下端に留められていません。
天井板よりも少し上のあたりで留められ、それより上は断熱材の防湿フィルムが見える状態になっています。
こうした場合の梁との接合部分への乾燥木材による押さえに加え、防湿フィルムの縦方向の継ぎ目においても乾燥木材で押さえます。
小屋裏の妻壁やユニットバスの壁などもこれらの施工が必要になります。
意外と忘れている現場が多いようですから、注意が必要だと思いますよ。
写真はNG施工例です。
上部に断熱材木口が露出しています。
ここから断熱材内部に水蒸気が侵入してしまいます。
耳が間柱の脇に留められており、断熱材の厚さが不均衡であり防湿フィルムも連続していません。
こちらは、断熱材がずり落ちてしまい、断熱欠損になっています。
また、防湿フィルムが連続していません。
こちらは、一見すると丁寧な施工に見えるかもしれませんが、明らかなNG施工です。
防湿フィルムは連続していますが、断熱材が窓まぐさまで届いていません。
電気配線部分の断熱欠損も気になります。
耳のかかりは3cm以上が基本ですが、1.5cm程度しかかかっていないように見えます。
いくら高性能断熱材を採用しても、施工がこれでは意味がありません。
施工者の悪意すら感じてしまいます。
今回はここまでとします。
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posted by Hoppy Red
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