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『FPの家 Y邸』
地味に作業は続いています。
外壁工事も始まりました。
外回りの工事につきましては、別の機会にお話したいと思います。
各施工者の方々には、6月13日の足場撤去に向けて精一杯頑張っていただきましょう。
室内は、内装工事が着々と進んでいます。
玄関には、バーチの玄関框および玄関巾木が取付けられました。
写真は玄関巾木(付框という場合もあります。)です。
無塗装品の為白っぽく見えますが、この上にエゴマワックスを塗れば大丈夫。
バーチフローリングの色とバッチリ、マッチします。
バーチフローリングの写真です。
厚さ15ミリ×90ミリ×1818ミリの自然オイル塗装品です。
この板を1枚1枚、丁寧に貼っていく訳ですが、今回はその様子をざっくりとご紹介します。
まずは、2階床合板の上に敷き詰められた『ユニフェルトR』の写真です。
厚さ6ミリ×455ミリ×910ミリのサイズの複合品。
下に3ミリの高比重特殊合成ゴム、上に3ミリの再生繊維フェルトを貼り合わせた制振部材です。
上図のように、床合板とフローリングの間に敷き込みます。
その効果の程は、以下の通り。
ユニフェルトRの施工の有無で、床上騒音が20dbも軽減されます。
また転倒時の衝撃を抑える効果もあるため、お子様やお年寄りにも安心です。
日本建築学会床工事WGは転倒時の安全性のために、JIS A6519の『床の硬さ試験』における値(G値)を、推奨値として100G以下にしています。
G値は小さいほど転倒時の安全性が高いとされていますが、ユニフェルトRの効果は以下の通りです。
さあ、いよいよフローリング貼りスタートです。
まずは、貼り始めのフローリングを仮置きします。
次に次の一枚の寸法を測り、切断し、仮置きします。
壁とフローリングの間は10ミリ程度の隙間を設けます。
フローリングの留め付けはフロアタッカーを使用します。
左側が先端部、ハンドルに繋がったチューブの先にコンプレッサーがあり、ここから空気が供給されています。
空気圧で打ち出されるのが、右側の糊付タッカーです。
マシンガンのマガジン(弾倉)に当たる部分に充填して、連続留め付けが可能です。
フローリングの実と言われる凸部に、タッカーを斜めに打ち込みます。
打込むと先端が拡がる仕組みになっていて、打込み時の熱で溶けた糊が下地との接着性を高める仕組みです。
弊社では、極力接着剤を使用しないようにしていますから、フロアタッカーを念入りに留め付けるようにしています。
フローリングの長さを変えて、目地をずらす乱尺施工が基本となります。
無垢のフローリングは8~12パーセント程度の含水率で入荷しますが、現場の状況に合わせてゆるやかに、その含水率を変化させます。
その変化に伴い、微妙な寸法変化をするのが無垢材の特徴です。
フローリング施工の際には、板厚や板巾、材種等による寸法変化量を見極め、それに応じたスペーサーをかましながら留め付ける必要があります。
写真に見える銀色がスペーサーです。
これを挟みながら、フローリングの凸部に凹部を嵌め込み、叩き入れ、凸部にタッカーを留め付ける。
この作業を延々と続ける事で、フローリングの施工は終わります。
建売等で良く見かける、12ミリ×303ミリ×1818ミリの合板フロアーと比較すると、4倍程度の手間が掛かってしまいます。
材料費も随分と違います。
反りや曲がりの心配だってあります。
製品の仕上がりや寸法、色合い等々ムラもあるでしょう。
それでも敢えて弊社が拘る理由は以下の通りです。
経年変化による質感の良さ
空気汚染物質の放散が少ない
蓄熱効果が高い
歩行感が柔らかい
個々の個性やその変化を楽しめる。
合板等に化粧シートを貼った製品を『腐朽素材』、無垢製品を『発酵素材』と表現した著名な方がいました。
古くなると、ボロボロでみすぼらしいだけの素材と、古くなる事で様々な味わいや効用をもたらしてくれる素材を言い表した素晴らしい表現だと思います。
弊社の拘りは床材だけではありません。
建具や階段、カウンター。
これらについても、後日ご紹介できるかもしれません。
寿命が短い住宅は、腐朽素材でいいかもしれません。
建物自体がボロボロになっていく中、それらだけが『いい味』を醸し出しても無意味です。
むしろ建物の残念さが強調される事になってしまうかも・・・。
でも長期に渡りその価値を維持し続ける事が出来る住宅ならば、やっぱり発酵素材を使うべきではないでしょうか?
FPの家は、間違いなく『長期に渡り、その価値を維持し続ける事のできる財産』です。
朽ちる事なく新築時の性能を維持し続ける『FPの家』だからこそ
時間とともに魅力を増す『発酵素材=自然素材』を活用した家づくり
いかがでしょうか?
また、長文になってしまいました・・・。
現場はコツコツと進んでいます・・・。
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posted by Asset Red
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