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従来の日本のエコ住宅は『パッシブ』という発想に乏しく、アクティブな面だけで捉える傾向がありました。
しかしドイツなど環境先進国でつくられるエコ住宅は、パッシブという考え方を基本にして、その上にアクティブな要素を採り入れています。
パッシブとは、『無抵抗な』とか『受動的な』といった意味です。
しかし、そこにはもうひとつ違ったニュアンスの意味合いもあるように思われます。
『事を荒立たせることが無い』と
建築家である野沢正光さんは著書『パッシブハウスはゼロエネルギー住宅』の中で述べています。
パッシブの反対語である『アクティブ』は訳すと『積極的な』とか『活発な』という意味です。
住環境におけるアクティブを具現化したものといえば、日本のエアコン、ヨーロッパのセントラルヒーティングがこれに当たります。要するに以前からあるK暖房機器の事ですよね。
エネルギーという視点から、もっと大きな対象を探せば『原子力発電』もこれに当たるのではないでしょうか。
ドイツでは2002年に原子力エネルギーの利用を規制する法案が施工され、時を同じくして、新築住宅に新たな省エネ基準が設けられました。
環境先進国であるドイツも、自ら課した規制の為には従来型の住宅性能では立ち行かなくなっていたのです。
ドイツにはパッシフハウス研究所というものがあります。
この研究所では、パッシブハウスにいくつもの条件(基準値)を付帯させています。
・断熱性能が0.15W/m2K以下である事
・年間一次エネルギー消費量が120kWh/m2以下である事
・気密性能は50パスカルの加圧・減圧時の漏気回数が気積0.6回以下である事
・換気は熱交換換気とし、熱回収率は75以上である事
この他にもパッシブハウスの認定を受ける為に、さまざまな住宅性能が厳格な数値等で定められています。
しかし先述した条件のように、一般的には全く馴染みのない専門的な用語や数値が頻出します。
次回はそれをかいつまんで、出来るだけわかりやすく説明していきます。
casa soleプロジェクト 著/日本で一番エコな家/WAVE出版 刊より一部抜粋・加筆させていただきました。
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posted by Asset Red
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