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一般的な住宅の壁は厚さ105ミリ。
そこに断熱材を充填します。(充填断熱工法)
105ミリの壁の外側に断熱材を貼る場合もあります。(外張り断熱工法)
充填断熱工法+外張り断熱工法なんてものも、最近は増えているようですね。(付加断熱工法)
断熱材の性能(熱貫流率)と厚さでその断熱性能は決まります。
例えば、弊社の場合は105ミリの硬質ウレタンパネル(FP壁パネル)を充填しています。
断熱力を表す熱抵抗値は4.37です。
ちなみに100ミリのグラスウール16Kをを充填した場合の熱抵抗値は2.22。
50ミリのポリスチレンフォームを外張りした場合の熱抵抗値は1.25となります。
100ミリのグラスウール16Kを充填し、さらに50ミリのポリスチレンフォームを外張りすれば、3.47になります。
この数値が大きくなるほど断熱性能が高いことになります。
でもこれって、ある意味『冬対策』です。
もちろん、室内の快適な温度を室外に損失させないという点で夏対策でもあるんですけど・・・。
もっと積極的な『夏対策』と言えば『遮熱』や『日射遮蔽』という考え方になります。
(広義では、遮熱は断熱の範疇なんですけど・・・)
夏場の強い日差しは、室内温度を大きく上昇させます。
例えば弊社では断熱材の外側に遮熱シートを張っています。
その外側に通気層を設ける事で、太陽熱をしっかりと遮断している訳です。
外壁の凸凹をなるべくなくし、色を白くする事でも遮熱性能は高まります。
窓ガラスの性能を高めるのも、遮熱・断熱的には有効です。
住宅はあらゆる場所から熱を損失しています。
その最も大きな場所が、実は窓ガラスです。
室内で作った快適温度の殆どは窓ガラスが逃してしまうのです。
ドイツでは2008年より『エネルギーパス制度』が施工されました。
全ての新築住宅に年間のエネルギー消費量、CO2排出量の表示を義務付ける制度です。
これにより、新築住宅がAからIまでの等級によりランク付けされます。
グレードの高い等級を得るためには、窓にトリプルガラスを採用する事がスタンダートになっています。
2層のいわゆるペアガラスがようやく普及し始めた日本の住宅事情では、まだまだ考えられない話だと思います。
トリプルガラスのコストは当然高くつきます。(防火対応もまだまだ遅れています)
でも進んでいる国の住宅では、重要なアイテムとしてトリプルガラスをいれた高性能窓は認められています。
ガラスの表面に貼られたアルミフィルム効果で、熱線を反射する事が出来ます。
ストーブの反射板のように暖かい熱を室内に反射したり、夏の暑い熱を室外に反射したり・・・。
そのフィルムの位置で夏型・冬型を選択する事も可能です。
ガラスの間に熱伝導率の低いガスを封入する事で、さらに断熱性能を向上させる事も可能です。
ガラスだけではありません。フレームの部分を樹脂に変えたり、フレームの中を細かい空間に分け空気の動きを抑えたり、さらにはその空間に断熱材を充填するものまで出てきました。
ヨーロッパの住宅における『ヒートブリッジ』対策は相当熱心に行われています。
ヒートブリッジ(日本語に訳すと熱橋)とは、建材を通して住宅内外に熱が伝導する事。
この最たるものが、アルミサッシです。
今までの日本の住宅では、アルミサッシがほとんどを占めていました。
アルミの熱伝導率は極めて高く、どんなに優秀なガラスを入れてもフレームの部分から大量の熱が交換されます。
大げさな言い方をすれば、性能の低い窓とガラスが日本の住宅住宅事情の最大の問題かもしれません。
つづく・・・。
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