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好きな音があります。
反対に嫌いな音もあります。
音を楽しむ事があります。
反対に音に苦しめられる事もあります。
音って不思議ですよね。
前回に引き続き、窓の話です。
でも、まずは音についての話からスタートします。
音は、音源から放たれた振動が空気や固体などを通して、音の進む方向に向かって空気が振動する事によって伝わります。
これを音波といいます。
音源から放射された音は拡散する為、音の強さは音源から離れるほど次第に小さくなります。
音波によって繰り返す圧縮・膨張の圧力変化を音圧といいます。
また1秒間に音圧が変化して進んだ距離を音速といいます。
音速は温度に関係し、温度が高くなるほど音速は速くなります。
また、周波数とは1秒間に音圧の変動を繰り返した回数をいいます。
人間の耳は20~20,000Hzの音を聞くことが出来ますが、同じ音の大きさでも周波数によって異なった大きさに聞こえます。
音の進み方には、回折・屈折・干渉などの現象があります。
回折は、音の進行方向に障害物があってもその音が障害物の背後に回り込む現象を言います。
低音域の音は回折性が大きく、高音域の音は障害物によって遮断されます。
屈折は、温度が異なる空気の境界層で音の方向が変わる現象です。
晴れた日の昼間は地表面付近の温度が高いため、音は上方に屈折します。
反対に夜間は地表面付近の温度が低いため、音は下方に屈折し良く聞こえるようになります。
干渉は、2種類以上の音波が重なり振幅が変化する現象です。
さあ、これらを踏まえて、窓の話に臨んでみましょう。
風を入れようと窓を開けると、音も入ってきます。
気分を害する騒音は、遮断もしくは緩和する必要があるでしよう。
そのための工夫を以下に示します。
また『自立循環型住宅への設計ガイドライン』には、以下のように書かれています。
上図は、片開き窓(幅0.7m×高さ1.3m)の外側2方向から音を発生させて、室内における騒音レベルを測定し、その結果により窓の遮音性能を示したものです。
開放部分を25cmとした場合、(1)は音が直接室内に入ってくるが10db程度の遮音性能があります。
これに対し、建具面が音を遮る壁のようになる(2)では15db程度の遮音性能となり、5db程度の向上が得られました。
いずれにしても、窓を開放している以上ある程度の騒音は覚悟する必要がありそうですね。
それにしても、音の世界はつくづくわかりにくいと思います・・・。
つづく・・・。
南雄三のパッシブ講座 通風トレーニング /南雄三 著 /建築技術 刊
より一部、抜粋・加筆修正させていただきました。
posted by Hoppy Red
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