誰にも聞けないお金の話(続々)

『住まいを考え始めたら住教育』(初級編)

一般社団法人住教育推進機構 発行

の中より、抜粋・一部加筆・修正してご紹介したいと思います。

第3回目は、『工事費用の明細を知る』というお話です。

新築住宅の工事費用の見積もりとなると、細かな会社だと見積書だけでなく、たくさんの図面がついてきて1冊の本ではないかという位の厚みになります。

多くの消費者は最終金額しか見ない事が多いのですが、そこに消費税が含まれているかも確認しましょう。

高額なものですから消費税だけでも、軽自動車が買えるほどになります。

また中身もよくチェックする事が肝心です。

工事の見積書には、表紙に工事名称・工事場所・工事期間・有効期限・支払い条件・工事金額が書かれています。

特に支払い条件は確認しておかないと後でトラブルの元になります。

何回かに分けた分割払いが一般的でしょう。

分割払いの場合には、住宅ローンを組む金融機関などでつなぎ融資を受けて支払う必要も発生します。

工事内訳書は、工事種類ごとに合計して一式として表示します。

建築本体工事・設備工事・付帯工事・諸費用と大別されるのが一般的です。

付帯工事とはその物件でのみ必要となる特殊な工事です。

諸費用は請負会社の利益であり、工事費の1割位が一般的です。

諸費用が極端に低い場合、その会社が努力している場合もありますが、大抵はその利益を工事費に含ませている場合がほとんどでしょう。

また極端な値引きをする場合には、元々の見積もり金額が不当に高かったか、手抜き工事が発生する可能性が高くなります。

会社は利益がないと運営できません。

もちろん利益は多いに越したことはありません。

建設業界は競争が激しく利益の少ない業界と言われています。

適正な価格なのかどうかは素人では判断できないので、数社に同じ条件で見積もりをしてもらう事も必要でしょう。

ただ、同じ条件で見積もりする事も難しい業界なので、設計部分と工事部分を公共工事のように分離する方法もあります。

工事内訳書は、工事種類ごとに細かく書かれています。

材料と人件費、あるいはその2つを合わせた材工一式で書かれたりします。

材工一式だと高いのでは?と思う方もいますが、これは過去の事例を元に判断された金額であり、場合によっては材料と人件費を分けて算出するよりも安い場合もあります。

どちらが良いかの判断は難しいと思います。

次回は『坪単価のマジック』をご紹介します。

お楽しみに・・・。

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