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『住まいを考え始めたら住教育』(初級編)
一般社団法人住教育推進機構 発行
の中より、抜粋・一部加筆・修正してご紹介したいと思います。
第4回目は、『坪単価のマジック』というお話です。
よく雑誌やテレビなどで新築住宅の宣伝をする際に『坪単価〇〇万円』という表記を見られると思います。
リフォーム工事でも坪単価〇〇万円で、新築同様になります。
なんて宣伝している企業もありますよね。
この坪単価とは、何でしょうか。
建物を新築・リフォームする場合の見積もりは、工事に使用する材料費と人件費が積み上がって計算されます。
(材料費・人件費の両方が合わさった1平米あたりの材工費なんて表記もあります)
屋根工事・外壁工事・大工工事・電気工事・水道工事など、様々な工事種別ごとに材料費と人件費が表示され、最終的に、工事中必要だが工事終了後には形として残らない、足場・養生といった仮設工事費および経費が足され工事の総金額が出されます。
それを建物の坪数で割って導き出された、坪当たりの工事代金が坪単価と呼ばれています。
坪単価50万円で30坪の家ならば1500万円というように、簡易的に計算が成り立つ為に多用されています。
あくまで建てた家の金額を後で坪数で割ったものであり、これから建てる家の金額ではないという事を忘れないでください。
また、坪単価に何が含まれているのかという基準はありません。
従って、何が含まれていて、何が含まれていないのかを説明してもらう必要があります。
A社は坪70万円だが、外構工事以外は照明・カーテンも含まれている。
B社は坪40万円と広告には表示されているが、説明を聞くと照明・カーテン・キッチンなどの水廻り商品と外構工事は別途。それらを追加すると結局A社と同じが、逆に高くなってしまったという事もあります。
また坪単価の計算に決まりが無い為、C社は吹抜け部分の面積を含めないが、D社は含め、更に玄関外のアプローチ部分の面積も含めるなんて違いがあります。
同じ工事費だとすると、坪数で割れば当然D社の方が安く見えます。
建物の面積には、建築面積・各階ごとの床面積・延べ床面積などがあり、これらは法律に規定されています。
建築会社によっては『工事面積』などという独自の計算方法があったりしますから、単純に坪単価の安い高いで比較するのではなく、含まれている工事内容と面積の違いを確認する必要があります。
次回は『諸費用はいくら必要か』をご紹介します。
お楽しみに・・・。
posted by Asset Red
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