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弊社が住まいづくりにおいて、積極的に活用しているアイテムのひとつに『無垢フローリング』があります。
先日、無垢フローリングの『長さ』の違いについて書かれたページを見つけました。
以下、木材ドットコムのメールマガシンを転載および加筆・修正したものをご紹介します。
フローリングは他の内装材に比べて体に一番触れる物であり、内装デザインの要でもあります。
材によって、部屋の雰囲気や印象が大きく変わる為、選ぶ際には『色』・『木目』・『風合い』・『張り方』・『巾』など様々なポイントでイメージした雰囲気に合う材を選ぶべきでしょう。
今回はその中でも、『長さ』をポイントに床材を選ぶ事について取り上げます。
フローリングの長さについてご紹介する前に、フローリングの形状について見てみましょう。
ソリッド・ワンピースタイプ
厚み・巾・長さに繋ぎ目のない1枚もののフローリングの事を言います。
原木からそのまま切り出して作る為、自然の風合いを備え、「これぞ本物の無垢木材」と言えるダイナミックさがあります。
丸太から贅沢に切り出される為、無垢木材ならではの自然な表情が豊かに表現され、重厚感・高級感を住空間に演出してくれます。
欧米諸国ではこのタイプが主流であり、本物志向のお客様に人気があります。
ソリッド・ユニタイプ
無垢木材を縦方向に3~6枚継ぎ足して、『定尺(1820mmの長さ)』にしたものを言います。
このタイプは、製造工程の段階で節や割れなど商品に出来ない部分を切り取った様々な長さの板を使います。
木柄や色合いなど素材の特徴がある程度均一になるようにして、数枚を繋ぎ合わせる事で木材を有効活用しています。
ワンピースタイプと比較して製造コストを落とす事が出来るのが特長です。
繋ぎ合わせるピースの多くは長さ250mm程度のものが多く、細かく木柄の変わり目が出来ます。
日本国内で販売されている無垢フローリングの多くは、このタイプになります。
丸太からは、まず意匠性が高く、大きく、長いワンピースタイプのものから製材します。
これは、1本の丸太からでも取れる部分が少ないからです。
その後に意匠が悪い部分を切り取ったりして、ユニタイプで使用する短いピースを切り出すのです。
よつて希少価値が高いワンピースタイプの方が、高価になってしまいます。
次に『長さ』についての商品構成を説明します。
ワンピースタイプには、商品ケースごとに長さが一定のものだけを揃えた『定尺』と、長いものや短いものをバラバラに組み合わせた『乱尺』、3~4種類の決まった長さがミックスされた『ネステッド』があります。
定尺は910mmや1820mmなど、一定の長さで揃えられた商品です。
乱尺は長さが一定でなく、400~1800mm程度の様々な長さで構成された商品です。
ネステッドは3~4種類(606・909・1212・1818mm)の決まった長さがミックスされている商品です。
それではこうしたフローリングの長さ構成の違いや、ワンピース・ユニの違い、それらの張り方によって部屋の印象はどのように変わるかをご紹介しましょう。
定尺タイプを張った様子
木目の連続性がある整然とした印象にしたいという方には、ワンピースの定尺タイプをお勧めします。
このタイプの張り方は色々ありますが、一定方向にずらして張る方法を『りゃんこ張り』または『ずらし張り』といいます。特に長さの半分の寸法づつずらす方法を『レンガ張り』とも呼びます。
木口の繋ぎ目を直線上で交互に揃える事で、規則性が出て、整然とした印象の部屋に仕上がります。
定尺タイプでは、少し変わった張り方も出来ます。
韓国張りは、朝鮮半島の民家で使われている張り方であり、短い素材を規則正しく配列し、長尺材で挟む事で整然とした上にさらに落ち着いた空間になります。
すだれ張りという張り方も可能です。定尺タイプを巾方向の目地に揃えて張る方法です。
天井によく仕様される張り方を床に応用したものですが、横の広がりを感じる事が出来ます。
このように定尺タイプは、出来るだけ長い材を使う事で木目の連続性が生まれ、落ち着いた雰囲気を楽しむ事が出来ます。
また韓国張りやすだれ張りをお選びいただくと、他では見られない独創的な空間を演出する事も可能です。
すだれ張りの様子
無垢木材の自然な素朴さや風合いを感じたいという方には、ワンピースの乱尺タイプがお勧めです。
このタイプは一般的には400mm以上の様々な長さのフローリング材の四方に実加工を施したものです。
張り上がりはフローリングの目地がほどよい感じにバラバラと入り、意匠性が高まります。
乱尺タイプの様子
1つずつのピースはユニタイプに比べると長くなる為、はっきりとした木目の表情を楽しむ事ができます。
仮並べにより色合いや木柄のバランスを調整したり、木口の目地が他の板と重ならないように施工上の配慮が必要となりますが、無垢材の豊かな表情を楽しめ、床面の雰囲気がより一層引き立つことでしょう。
また、フローリングを施工する際には、部屋の大きさに合わせて材料をカットする必要があり、どうしても端材が出てしまいます。
ユニタイプの場合、あまり部屋の端に繋ぎ目や短い部分がくると意匠が悪くなる為、端材が出る割合が10~15パーセントだと言われていますが、乱尺タイプの場合はそうした配慮が不要なため、ユニタイプと比べると歩留まりが良くなります。捨てられてしまう材料が少なくなる分、環境にやさしいのかもしれませんね。
乱尺タイプやユニタイプは、どちらも定尺タイプと比べると目地や繋ぎ目が多くなる為、意匠的ではないという方がいらっしゃるかもしれませんね。
実際に乱尺タイプとユニタイプの施工例を比べてみるとこんな感じになります。
ユニタイプは目地や繋ぎ目が多くなる為、派手な印象が強くなります。
一方乱尺タイプはピースの色合いや木目が異なっている為、目地が明瞭であり一枚一枚がより独立した形で木の印象を表現しており、個性が出ます。
乱尺タイプはユニタイプと比べて、余分な手を加えていないからこそ、自然素材の性質が活きてくるのでしょう。
ソリッド・ワンピースには定尺・乱尺及びネステッドと、様々な長さがあり、長さの違いによって部屋の印象が変わります。色・木目・節の出方などの色々なポイントも含めて、じっくりと吟味してください。
といったところでしょうか。
さすが、床材メーカーですね。詳しい説明、ありがとうございました。
でも価格の高いワンピースや乱尺タイプの話ばかりで、ユニタイプの話はあまり出てきませんでしたね。
床材を選ぶ際のポイントには、柔らかさ(温かさ・肌さわり・傷のつきやすさ)や上塗り材(通気性・健康性・臭い)も忘れないでくださいね。
床材を選ぶ際の参考になればいいんですが・・・。
posted by Assed Red
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