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次の資料をご覧ください。
日本住環境(株)のカタログより抜粋しました。
C値が2.0cm2/m2の住宅において、レンジフードを強運転(約300m3/h)にした時のコンセントボックスやスイッチボックス、キッチンの配管等からどの位の流速で隙間風が侵入しているかを測定した結果です。
全ての測定において、『不快と感じる流速(0.2m/s)』を超えており、服を脱がなければならない洗面所においては、2.03m/sという隙間風が吹いている事もわかりました。
ちなみに室内に於いては、風速0.5m/sでも十分に感じると言われています。
扇風機の弱運転で1.5m離れるとおよそ0.4m/s、エアコンの気流は吹き出し口から15cmで1.2~1.5m/sぐらいでしょうか。
もちろん、気密施工をしっかりとした『FPの家』においては、こんな事はあり得ません。
でも長年の経験上、サッシからの隙間風はそれなりにある事がわかっていました。
『FPの家 Y邸』で先日行った『換気風量測定』においても、ある程度の隙間がある事が実証されました。
ちなみにC値は0.3cm2/m2のこのお宅、総相当隙間面積は20cm2となっています。4.5cm角の大きさです。
たぶんサッシからの漏気だろう・・・。
今回はこの隙間に着目し、隙間風の流速を測定したいと思います。
本当は隙間風の風量を測定したいところなんですが、手元にある測定機器だけでは不可能です。
手間暇かける事で測定する事は可能ですが、今回は諦めました・・・。
testo425という測定器を使います。
ノズルの先端にセンサーがついています。
ここを計測したい所に近づければ、風速と温度が表示されます。
全ての窓と玄関ドア、勝手口ドアの隙間風と温度を測定開始です。
それぞれの窓の測定箇所は以下の通りです。
引違い窓は、2枚の障子が重なっている部分の上下及びクレセント部分の計3箇所。
タテスベリ出し窓は戸先下側の1箇所。
スベリ出し窓は戸先右側の1箇所。
FIX窓は内押縁下側の1箇所。
勝手口ドアおよび玄関ドアは戸先の上下とカギ部分の計3箇所。
窓サイズおよび方位の記載は省略させていただきます。
スベリ出し窓⑯
風速0.02m/s・温度22.9度
引違窓⑮/上中下
0.10m/s・24.9度
0.01m/s・25.0度
0.04m/s・23.50度
タテスベリ窓⑧
0.02m/s・25.4度
FIX窓⑨
0.85m/s・26.1度
勝手口ドア/上中下
0.62m/s・26.4度
0.16m/s・26.2度
0.04m/s・26.2度
玄関ドア/上中下
0.12m/s・25.0度
0.19m/s・24.8度
0.00m/s・24.8度
こんな感じで測定した結果が次表です。
サッシの仕様は以下の通りです。
玄関ドア・・・国産断熱防火ドア
装飾窓・勝手口ドア・・・国産樹脂アルミ複合サッシ(防火)/複層ガラス(Low-E/AG入り)中級グレード
引違窓・・・国産樹脂アルミ複合サッシ(防火)/複層ガラス(Low-E/AG入り)上級グレード
今回採用したFIX窓は外押縁が標準となっています。でも、窓の外側からしかガラス交換が出来ないのが難点です。
外押縁タイプに比べて気密性が悪いのは想定していましたが、ここまで悪いとは・・・。
また、上級グレードの気密性の高さは想像以上でした。
今後は、外からガラスを交換出来る1階部分の窓については、外押縁タイプを採用するようにしたいと思います。
2階より上については、価格が上がってしまいますが上級グレードの採用を勧めるしかないでしょうね・・・。
まあ、カーテンやブラインドを付けてしまえばわからなくなってしまうレベルの話かもしれません。
それでも、より気密性の高いサッシを勧めたいと思います。
今後も、こうした計測は続けるつもりです。
posted by Asset Red
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