ジメジメした室内、どうにかなりませんか?

湿度が高くて嫌になりますね。

ジメジメした陽気は大嫌いです。

気温が低いと、エアコンを掛けても湿度はそれほど下がらないし、除湿運転は電気代がかかります。

どうしたらいいの?

木材が室内の湿度を調節するという話があります。

これって、どうゆう事なんでしょうか。

乾いた木は常に一定の含水率である訳ではありません。内部の水分を吸放出して廻りの湿度と釣り合った『水分平衡状態』になろうとします。

もし何かの原因で室内の湿度が高くなろうとした時に、木材の含水率はこの湿度と平衡しようと吸湿し、周囲の空間から湿気を採り込みます。

逆に室内の湿度が低下する時には、含水率も低くなろうとして大気中に湿気を放出して室内の湿度と平衡しようとします。

木材は大気に比べて水分を保持する能力が大きいので、木材中からのわずかな水分の出入りだけで含水率と平衡するまで室内の湿度を変える事が出来ます。

これは室内の湿度をほぼ一定に保つ事が出来る事を示しており、大気の湿度変化を抑制する事になる。これが『木材が室内の湿度を調節する』メカニズムです。

この作用を数字で示してみます。

例えば木材で囲まれた8畳間よりもやや広い空間を考えてみましょう。

4.0m×4.0m×2.0m=32.0m2

壁・床・天井の面積は合計64.0m2になります。

この空間内の温度が20℃、湿度が60%だったとすると大気中の水蒸気量は332gになります。

もしこれに100gの水分を加えたら、湿度は78%になるはずですよね。

ところが、この空間を囲む木材が水分を吸収してしまい、湿度はそれほど上がりません。

仮に木材の厚さが1.0mmの場合、その重量は約25kgとなります。そこに100gの水分を全て吸収したとしても、含水率はわずか0.4%程度増えるに過ぎません。つまり湿度の増加は1%程度に留まる訳です。

この湿度機能を実際に数値で表す事はかなり難しいのですが、実例がありますので下図をご覧ください。

内装に木材を多く使った部屋と、少ない部屋の2つの同じ広さの室内で、屋外湿度と室内湿度を測定し、両者の関係を示したものです。

図から室内に木材を多く使った部屋では、湿度が変動する範囲や幅が小さい事が判ります。

室内の湿度を調節する為には、木の壁や床・天井だけでなく、家具や建具などの木製品があればこの機能を発揮させる事が可能です。

より沢山の木材を使う事で、より多くの水分を吸放出する事が出来ます。

ただし、湿気を通さない塗装をした木には吸放出能力が無い事をお忘れなく・・・。

天然のエアコンを上手に活用しましょう。

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