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木目と木目調はまったく違います。
現在『フローリング』と呼ばれるものの多くが『木目調』の床材です。
薄いベニヤ板を組み合わせた集積材の上に、0.3mm位の薄い板が載り、その薄い板に木目が印刷されているのが一般的です。
少しグレードが上がって、1.0mm位の無垢板を薄くスライスしたもの(突板)を貼ったものもあります。
木目調(突板貼りのものも含めて)のフローリングは、日々の生活の中で傷をつけてしまうと、下手をすれば下地ベニヤが見えてしまう事もあります。
またプリントされた木目は、新品のうちは良くても、日が経つにつれ、ただ薄汚くなってしまいます。
本物の木材『無垢材』であれば、時と共に味が出てくるものです。
浅い傷であれば、サンドペーパーで擦れば直ります。
たとえ、えぐれるような深い傷がついたとしても、その部分だけを交換するだけで済みます。
はじめは周囲の材と違和感があるかもしれませんが、次第に馴染んでいくでしょう。
でも木目調のプリントや突板は、そうはいきません。
イミテーションの床材は、傷や汚れが目立ち、時を経て色褪せてくると、さらにひどい状態になってしまいます。無垢材と違い、味があるとは言えませんね。
傷がついたからと言って、サンドペーパーを掛けたり、プリントもしくは突板を貼り替える事は避けるべきでしょう。
明らかな『つぎはぎ』状態は、いつまで経っても馴染む事がありません。
その上木目調の建材は工業製品であるがゆえ、あまたの工業製品がそうであるように、『廃盤』の危惧は否めません。そうなると、メーカーは10年間在庫を持っておくのが精一杯でしょう。
製品によっては、もっと短い期間でその床材がこの世から無くなる事もあり得ます。
こうした床材は長く使い続けようという使い手の意思があっても、手の施しようがないサスティナブルとは縁遠い床材と言えるでしょう。
弊社では、天然素材100パーセントの無垢材をお勧めしています。
オークやバーチ、パイン、アルダー等々。ご要望に合わせた提案をさせて戴きます。
接着剤を使わず、専用釘のみで留め付けています。
確かに無垢の床材は、木目調の床材と比べればコストが余計にかかってしまいます。
でも、良く考えてみましょう。
欧米の住宅の例を見れば、無垢材が100年・200年と使える事が判ると思います。
面倒臭いメンテナンスだって、2年に1回表面にオイルを塗る程度でしょうか。
この程度の手間で、味わいのある木目を何世代にも渡って受け継ぐ事が可能なんです。
また、天然素材100パーセントの無垢材には調湿効果があります。珪藻土や漆喰と同じように呼吸するんです。
湿度の高い時には吸湿し、低い時には蓄えた湿気を放出する事で、急激な湿度変化を和らげる事が出来るでしょう。
薄くスライスした木材を接着剤で貼り重ねた合板と違い、揮発性有機化合物の放散も少なく、健康被害の心配も少なくなります。
内部にある小さな空洞に接着剤が詰まった合板と違い、保温性も高いので夏冷たく、冬暖かくなります。
歩行感が軟らかく、膝裏への負担が減る事から、疲れにくいというメリットもあるようですね。
見た目に良いだけではなく、快適で、そこで暮らす人間の健康にもやさしい床材と言えるのではないでしょうか。
posted by Asset Red
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