夏型結露?

以前にも話題にしましたが、『透湿・防水シート』は、主に外壁の下地防水に用いられるシートです。

過去には、防水紙とか防水・防風シートと言われていたそうです。

どうやら、色々な経緯があったとか・・・。

先日の宇都宮での講習会の際に聞いたところでは、その時代に求められた機能によってそれぞれの総称になったようですね。

 

その昔モルタル吹付が主流であった頃、外壁の下地に求められたのは防水性でした。

その為に用いられたのが、紙にアスファルトを含浸させた『アスファルトフェルト』等々。

よって『防水紙』と言われていました。

旧省エネ基準による繊維系断熱材の採用が増え、サイディングの流通と共に広がったのが外壁通気工法です。

この頃求められたのが、防水性と防風性を持った『防風・防水シート』でした。

ポリエチレンシートを使用するケースが多い為、『紙』ではなく『シート』という表現となります。

冷気の流入を防ぎ、断熱材の効果を十二分に発揮させ、室内の温度を保持します。

そして壁内結露の発生を防ぐ為に設けられたのが、『透湿性』です。

こうして現在の透湿・防水シートという総称が一般的になりました。

いつの間にか『防風』という言葉が無くなってしまったのは、発泡プラスチック系断熱材が増えたためかもしれませんね。

最近では、さらに『遮熱性』を加えた遮熱・透湿・防水シートという総称も目にするようになりました。

 

今回話題にしたいのが、『可変透湿・気密シート』です。

デュポン社の製品、スマートベーパーバリア/ザバーンBFをご紹介したいと思います。

上のイラストは結露発生のメカニズムを示したものとなります。

室内で発生した水蒸気が壁内の断熱材に侵入し、冷たい外気により冷やされて『結露』を引き起こすという、このメカニズム自体は随分とメジャーになったと思われます。

こうした冬に起こる壁内結露(冬型結露)を防止する目的で採用されたのが外壁通気層であり、防湿層です。

防湿・気密シートを丁寧に施工する事で、室内の湿気を構造体・断熱材の手前で堰き止め、結露から守ると共に隙間風を防ぎ暖房効率を高める事が出来ます。

また、透湿・防水シートを丁寧に施工する事で、壁内に湿気が滞まる事無く室外に排出されます。

 

 

上のイラストは夏型結露のメカニズムを示したものです。

特に高温多湿となる地域では、夏季に壁体内の湿度が極めて高い状態が続く事があります。

空気中の水蒸気(湿気)は、湿度の高いところから低いところにあっと言う間に移動する性質をもっています。非常に小さい分子のため、その侵入を防ぐには透湿抵抗の大きいシート等で被う必要があります。

防湿層がこれに当たるわけですが、外壁下地に貼られた透湿・防水シートは水蒸気を透過してしまいます。

こうして侵入した水蒸気は、逆に防湿層が邪魔をして室内に排出されません。

エアコンで冷やされた石膏ボードに接触し、結露が発生し、断熱材に吸収される・・・。

こうした状態を、『夏型結露』と言います。

壁内が高湿度の状態が続けば、腐朽菌による木材腐食やカビが発生し、建物の劣化や健康被害を招く事もあるでしょう。

こうした夏型結露の対策として開発されたのが、『タイベック ザバーンBF』です。

空気中の水分が少ない冬季は湿気を通しません。

また、空気中の水分が多い夏場は湿気を通します。

こうした特殊な機能により、省エネ性を向上させつつ、壁内結露を抑制し耐久性・耐朽性をさらに向上する事が出来る『スマートベーパーバニア』がこの製品です。

ポリビニルアルコールのフィルムとポリプロピレン不織布からなる『調湿気密シート』となります。

湿気が多い空間では、ポリビニルアルコールの分子が水分を捕まえ、湿気を移動する隙間を作ります。

透湿性能の変化は最大で4000倍以上にもなるそうです。

(湿度25%以下では透湿抵抗は151×10の-3乗m2・s・pa/ng

 湿度95%以上では透湿抵抗0.150×10の-3乗・m3・s・pa/ng)

つまり、冬は防湿シート、夏は透湿シートの役目を果たす事になる訳です。

同じような機能を持つ製品として、モル・建築エコロジープロダクツ社のインテロという製品もあるようですね。

いずれにしても、その使用に当たっては上記の条件よりも不利な状態を考え、断熱材内外の透湿抵抗バランスや断熱材の種類に留意する必要があります。

壁体内の湿度調整をきちんと行わなければ、結露やカビの被害から建物の構造やそこに住まわれる人々の快適で健康な住環境を実現する事は出来ません。

 

 

FPの家で使う『FPウレタンパネル』は上のような『無結露50年保証』がついています。

全ての外壁や屋根・床にこれを使えば、冬型結露はもちろん、夏型結露も起きません。

ご安心ください。

何しろ30年以上も昔、北海道で起きた『ナミダダケ事件』にホトホト困った当時の松本建工社長が、壁内結露を防ぐ為に断熱先進国を廻り、見つけた工法を、30年間かけてさらに改良したものなんですから・・・。

あまたの断熱材とは、実績が違います。

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