調湿剤

連休中に自分に課した宿題は中々終わりそうもありません。
 
とりあえずエアコンに頼らない除湿の方法を考えてみると、すぐに思い浮かぶのが調湿剤の利用でしょうか。
いわゆる湿気取りと言われている類を利用する方法です。
近年、床下の湿気取りとしても良く使われているようですね。
 
一般に人が生活しやすい相対湿度の範囲は40~70%と言われています。
 
これよりも湿度が高いとカビやダニの増殖を引き起こし、逆に低いと乾燥からウィルスなどの発生を助長する事になります。
 
この湿度環境を『加湿』や『除湿』して、適切に保つ事が大切なのは言うまでもありません。
 
今回は、最近良く耳にする『調湿』について考えてみましょう。
 
そもそも調湿とは、室内の湿度が高い時には吸湿により湿度を下げ、湿度が低い時には放湿により湿度を上げる事で、室内の湿度を一定に維持する事を云います。
 
これらを加湿器や除湿器で行う事も出来ますが、これらの機能を備えた建材が今注目を集めています。
 
これらを住宅の天井・壁・床に使用する事で、建材自らの機能により多湿や乾燥を避け、生活しやすい環境をつくり出す事が可能になります。
 
これらは、自然の力で調湿を行うため電力を使用せず、省エネルギーの観点からも注目を集めるようになりました。
 
調湿機能を持つ材料には、木・石・貝などがあります。
これらを加工した以下のものが調湿剤として、よく使われています。
 
1.シリカゲル
お菓子の乾燥剤としてよく使用されています。吸湿力は非常に高いのですが、放湿力が弱いのが特徴です。
 
2.珪藻土
七輪などの材料として使用されています。その吸放湿性の高さから壁土にも使用されています。
産地やセメントや樹脂などの混合割合によりその吸放湿性に随分と差があります。最近では、珪藻土の量を減らしシリカゲルを添加したものも増えているようですから、製品選択の際には注意が必要です。
 
3.木材
床に調湿効果を期待するのであれば、無垢の木材によるフローリングが適しています。
表面に塗膜が出来る塗料を塗ると、せっかくの吸放湿性も台無しですから、仕上方法にも注意しましょう。
 
 
その他、炭や紙、ゼオライトなどもありますが、これらはすべて多孔質物質であり多くの小さな穴が調湿の肝となります。
くれぐれも表面を吸放湿性の少ないもので覆ってしまうことのないように心がけてください。
 
また、梅雨やこの頃のように高湿な時期は吸湿する期間が長くなり、放湿する事が無い為、調湿剤自体がカビてしまう事もありますから注意が必要です。
 
ミイラ取りがミイラにならないうちに、こんな時にはエアコンや除湿機の使用をお勧めします。
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