私的考察ですが・・・

『FPの家 H邸』

お見せ出来る写真があまりありません。

外部はシーリングの養生期間だし、内部は巾木などの細かい造作工事の真っ最中。

とになく地見なんです・・・。

玄関収納の箱を組立てて間仕切板を入れた所を撮りました。

箱は桂剥きにした小径松材を貼り合わせた『トライウッド』で出来ています。

無垢の扉を入れて完成です。

外部では、シーリングと関わらない部分のウェザーカバーやエアコン配管等を取り付ける作業を進めています。

天気が崩れなければ、10月20日に足場を解体・撤去する予定です。

 今回は、住宅の価値に関する私的考察(希望的観測?)を書きたいと思います。

我が国には『省エネ住宅』と一般住宅の間において、明確な価格差はありません。

むしろシステムキッチンやユニットバスのグレードを上げた方が高く評価されたりしますよね。

住宅は『財産』です。一部の例外をのぞき、一生に何回も建て替えられるものでもありません。

その価値は簡単に下がるものであっては困ります。

むしろ『社会資本』として捉えるならば、新築当初の性能・機能を長期に渡り維持してくれる事を公正に評価しなければならないとさえ言えるでしょう。

しかしながら、現在の不動産市場は、欧米のように熟成した市場とはなっていません。

省エネ住宅に対する公正な価値観を、売り手・買い手ともに持っていないのが現状なのです。

イメージしてみましょう。

例えば手作りの家具と工場で機械によって作られた家具、どちらが高級品だと思いますか。

大抵の場合は、後者の方が高いイメージだと思います。

でも住宅の場合は何故か逆になっているから不思議ですよね。

工場生産率を高めた鉄骨系プレハブ住宅が高級品であり、熟練した大工さんや職人さんの手による木造住宅は安く買い叩かれている、昨今の状態はつくづく変な状態だと思いませんか?

高級ブランドというものがあります。

有名ブランドもありますよね。

でも、無名ブランドがあってもいいと思います。

すっかり有名になってしまいましたが、『無印良品』のように無名である事がブランドになる。

そんな時代がすぐそこまで来ているかも知れませんね。

知っていますか?高額住宅=高級住宅とは限りません。

肝心なのはどこにお金をかけているかだと思います。

そして高級住宅=高性能住宅でもなければ、=高耐久住宅でもありません。

有名ブランドだけど高級ブランドではないかもしれませんよ・・・。

大手ハウスメーカーがよく口にする『メンテナンスフリー住宅』を考えてみましょう。

良い家はメンテナンスコストも最低限で済むはずですよね。

リフォーム新聞等で、リフォームの年間売上ベスト10を発表する事があります。

これを目にする機会があれば、よく見ていただきたいと思います。

1~10位のほとんどは、なんとハウスメーカーなんです。

テレビでよく聞くリフォーム会社も1・2社入ってはいますが、これが意味する事は明確だと思います。

それらの会社が建てた住宅は、建てた以降も確実にメンテナンスコストが掛かっているという事ではないでしょうか。

そして大手ハウスメーカーのつくる住宅は、他所の工務店が介入する事が出来にくいしくみになっています。コストを下げるために相見積もりをする事も容易に出来ません。

「他所の手が入ろうものなら、即アフター対応は打ち切ります。」

そんな半分脅し文句を言われたら、身動き取れなくなりますよね。

なんだか愚痴っぽくなってきました。少し話を変えてみましょう。

『BELS』による燃費性能の表示が始まりました。これにより公正な燃費性能の比較ができる事になります。

また、新聞・雑誌・テレビ・ラジオ等が報じてくれない広告主に不利な情報も、SNSによって瞬時に広めてくれる世の中にもなりました。

あとは、如何に迅速に正確な情報を発信し、それを適正に評価・比較してもらうかだと思います。

その為の評価基準を発信する事も大切ですよね。

一部で始まった、不動産価格にこうした事を反映する仕組みの構築も後押しをしてくれる事でしょう。

とにかく弊社に出来るのは、今まで以上の家をつくり続ける事ですかね。

 

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posted by Asset Red

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