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建築基準法レベル(耐震等級1)の耐震性は、命を守る『最低レベル』だという事をご存知でしょうか?
震度7の地震が一回起きた時、全壊しないのが要求される耐震性です。
という事は、二回目の地震で壊れる事は想定されていたという事になります。
そもそも、倒壊とはどんな状態なんでしょうか?
辞書を引いてみると、建物などが倒れて潰れること。とあります。全て倒壊するのが全壊なんでしょうか?
ニュースなどを見ていると、『全壊』だけではなく、『半壊』という言葉も聴こえてきます。
これは、内閣府の定める『災害の被害認定基準』等に基づいて定められる『被害の程度』となります。
地震などの自然災害で被災した住宅について様々な被災者支援策の適用の判断材料となるり、災証明書の基礎資料にも使われています。
その基準は、以下の通り、いまいちピンと来ません。
全壊・・・住宅の主要な構成要素の経済的被害の住宅全体に占める損害割合いが50%以上の場合を云います。
大規模半壊・・・上記の割合が40%以上50%未満の場合。
半壊・・・上記の割合が20%以上40%未満の場合。
具体的にいうと、
全壊は、損壊が甚だしく補修により再使用することが困難なもの。
大規模半壊は、柱等の補修を含む大規模な補修を行わなければ当該住宅に居住することが困難なもの。
半壊は、損壊が甚だしいが補修すれば元通りに再使用できる程度のもの。
となります。
さらに細かく見ていくと、以下のようになります。
表が見れない場合はクリックしてみてください。
(内閣府 『東海地震及び東南海・南海地震に係る 被害想定手法について』から引用)
これを見ると、全壊と半壊の境目は、D3の「柱・梁・壁の一部が破壊(内部空間の欠損なし)」だと言えそうです。
D3までは、地震後に補修や補強することができますが、D4以降は補修や補強も厳しいですよね。
耐震等級1の住宅は、震度7の地震を1回体験しても補修や補強をすれば住み続ける事が可能なレベルのようです。
2004~2006年に掛けて新築木造住宅の振動実験が行われています。
実験に使用した建物(3棟)は、同一の形状・間取りをもつ木造2階建て住宅です。
この3棟について『住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)』の住宅性能表示制度に基づき、耐力壁・準耐力壁の量を変えて耐震等級に違いを出し、それぞれの耐震性の比較を目的としました。
最も耐震性の低い建物は、建築基準法耐震規定相当の耐震等級1とし、順に耐震等級2(建築基準法耐震規定の1.25倍相当)、耐震等級3(建築基準法耐震規定の1.50倍相当)としました。
建築基準法の耐震規定は、前述のように震度6強~7程度の地震でも人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じない事を目標にしています。
この実験では、阪神・淡路大震災の際に神戸海洋気象台で観測された地震波(震度6強~7程度)を再現して建物を揺らしました。
耐震等級1の建物は、1階の柱や筋違が折れ、実質的に倒壊しました。
耐震等級2の建物は、合板や間柱が浮きましたが倒壊はしませんでした。
耐震等級3の建物は、変形はしたものの構造部分に損傷はありませんでした。
この結果から、耐震等級1および耐震等級2の建物は阪神・淡路大震災クラスの大地震が発生した場合、必ずしも安全とは言い切れない事になります。
ですから倒壊を免れる為には、耐震等級3を取得できるような余裕のある耐震設計が必要となるという事です。
層間変形角・・・地震などの横揺れによって住宅などの建築物が変形する時、各階の床と真上または真下の床との、水平方向における変形角度を指します。
実験概要は以下の通りです。
実験期間:2004~2006年8月23日
主催:財団法人建材試験センター内設置「木質構造建築物の振動試験研究会」
実験場所:独立行政法人土木研究所(茨城県つくば市)
実験目的:
1.標準的な振動台試験手法の開発
2.一般的な建物を想定した耐震等級1・2・3の標準試験体のデーター整備
3.耐震安全性の確認と構造設計法の検証
入力波:
JMA Kobe波100%(1995年阪神・淡路大震災時、神戸海洋気象台で記録)
最大加速度 X軸620Gal/Y軸820Gal/Z軸330Gal
結論です。
家族の安全を守るために望ましいのは『耐震等級3』です。
より高い耐震基準を満たすための耐震リフォームも推進されています。
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