CO2を取り除く海洋の重要性2

大気中のCO2を吸収する海の役割についてを何回かに分けてご紹介しています。

2回目は生物ポンプと溶解ポンフ゜とは?というお話です。

まずは生物ポンプから・・・

生物ポンプとは植物の光合成と同じように、一次的には海洋の基礎生産量に依存しています。

陸の植物と同じように海中にも、CO2を活用して光合成を行う植物や植物プランクトンが沢山存在していて、これらによる光合成の働きを生物ポンプと呼ぶようですね。

でも、現在の赤道域は植物プランクトンが増殖するのに必要な栄養塩が充分なのにも関わらず、潜在的に考えられる基礎生産量が低いんだそうですよ。

赤道域の海水を分析してみると、植物プランクトンが増殖・成長する際に必要な微量元素の一つである海水中の鉄イオンが不足している事がわかりました。

鉄イオンは陸から供給されます。

一般に沿岸域では豊富であるにも関わらず、陸から離れた外洋では少ない事もわかってきました。

なぜなんでしょうか?

だったら、『植物プランクトンの豊富な地域の海洋に鉄粉を散布して光合成を助長させ、CO2の削減を図ろう』なんて考え方もあるそうです。

この考えについては、『過去の氷期と間氷期の変動の際に果たした生物ポンプの役割についての氷床コアの分析』から一つの仮説も提唱されているようです。

『氷期には大気中のCO2が低下していた事がわかっています。大気に含まれる陸源性の塵が氷期に多く、間氷期に少ないことも認められている事から、これは寒冷な気候状態で陸上が平均的に乾燥していたか、もしくは風が強かったことを示しています。氷期に乾燥化や風が強くなったりすることで陸域から外洋域への金属イオン(鉄分)の供給が増えたために、赤道などで生物生産量が増加して、大気中のCO2を大量に取り込み、寒冷化を促進させる正のフィードバックが発生したのではないか』

という仮説のようですね。

この実証のための研究が現在も進められているそうです。

続いて溶解ポンプについて・・・

溶解ポンプとは気体が海水に溶解する現象を表したものです。

地球の大気と海洋表層では波や風の影響で常に空気やCO2などの気体が出入りしています。

この溶解ポンプと地球規模の海洋大循環が組み合うことによって、効率的なCO2の海中への溶解貯蔵が可能になります。

海洋大循環の中にCO2が取り込まれる仕組みは、物理的・科学的に『冷たい水ほど多くの気体を溶かすことが出来る』という性質にあります。

高緯度の南極や北極などの寒冷地では表層の海水温も低く、多くの気体が海の中に溶け込んでいきます。

このような多くのCO2を含んだ海水は冷たくて重いため、深海底に沈み込んでいき底水流として2000年かけて世界の海底を巡ります。

2012年7月の研究でも、南極大陸に向かう場合に必ず通り抜けなければならない『1年中荒れ狂っている』海の難所(南緯40度より南の海洋で深海に繋がる巨大な渦のトンネルの存在)が明らかになっています。

その海域では全海洋が吸収するCO2の40%以上もの量を集中的に取り組んでいて、風と海流と渦が重なり、巨大な漏斗状の下降水流が発生していて、CO2を低層に運んでいるようです。

漏斗状の下降水流『過流束』とは?

次回はそれをご紹介します。

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