CO2を取り除く海洋の重要性3

大気中のCO2を吸収する海の役割についてを何回かに分けてご紹介しています。

3回目は漏斗状の下降水流『過流束』とは?というお話です。

過流束という現象は、南緯40度付近の荒れ狂う海洋で、徳島県鳴門の渦巻きが多数起こっている状況を想像していただければいいでしょう。

これは大気物理学の現象です。高気圧と低気圧が隣り合うと地表では高気圧側から低気圧側へ、上空ではその逆向きの空気が流れ、全体として垂直方向に大きな渦が出来ます。

この大気で起こるのと同じような現象が海の中でも起こっているというのです。

海の内部でも大気と同じように圧力のムラがあり、下降域と上昇域を伴う大きな渦が発生し、海水の集まるところでは下向きの流れができ、その流れに沿って表層水に溶け込んだCO2が低層へ運ばれます。

南緯40度付近は、猛烈な嵐が幅1000KMにも及ぶ巨大な『過流束』を複数つくり、その下降水流に乗ってCO2が深海底に運ばれているようです。

この現象を発表した英国・豪州の研究チームは南緯35度から南極海の海氷域に至るまでの海域で1年間に吸収するCO2の量は4.2億t(炭素換算)と見積もっています。

このように海が果たす役割が非常に大きいからこそ、CO2が増えても極端な気象変動が直ちに起こらないことが判ります。

でも問題なのは、過剰に海水中に溶け込んだCO2が海水を酸性化させる事でしょう。

酸性化によって様々な問題が起こっています。

アルカリ性の貝殻やサンゴ礁は死滅する危険性もそのひとつです。

海洋に守られている地球生命ですが、人間の生活によってことごとく環境破壊が行われています。

人類の英知を絞りCO2の削減を行う事は、人類だけではなく地球を故郷とする全ての生命の未来を左右することになります。

住宅の高性能化によるCO2削減は、小さいながらもその第一歩となるでしょう。

ずいぶんと固い話になってしまいました。

このお話はこれで終了です。

1990年代に人類が排出したCO2の80%は化石燃料の消費によるものであり、これによってCO2は炭素換算で年間約64億トン大気中に放出されています。

このうちの約10億トンが陸域の植物へ、約22億トンが海域へ、そして残りの約32億トンが大気中に残り、地球温暖化ガスとして増加していると考えられています。

CO2を取り除いてくれる海の重要性、ご理解いただけたでしょうか?

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