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今朝は少し湿度が高いようですね。
いよいよ冬も本番を迎えます。
空気の乾燥が気になるシーズン到来です。
今回は、『過乾燥』と高断熱・高気密住宅について書かれた話をご紹介します。
高気密住宅は水蒸気が逃げないので湿度が高まると思っている方が多いようですね。
でも違うんです。
全館暖房および24時間換気を行うと、逆に乾燥を招いてしまいます。
乾燥し過ぎる事を『過乾燥』といいます。
全館暖房の家で起こる過乾燥を高断熱・高気密住宅の欠点だという方も少なくありません。
でも過乾燥は高断熱・高気密だから起きるのではなく、全館暖房および24時間換気を行うから起こるんです。
家全体を暖房して換気で外気を導入すれば、どんな家でも過乾燥になってしまいます。
冬の外気は温度が低く湿度もあまりありません。
これを室内に取り入れ暖房で暖めると、湿度はより低くなってしまいます。
ここで、湿度について簡単に説明させていただきます。
湿度といいますが、正しくは相対湿度といいます。
通常、空気にはある程度の水蒸気が含まれています。
空気が含む事の出来る水蒸気の量は温度によって変わります。
温度が上がれば含む事の出来る水蒸気量は増え、下がれば減ります。
この含む事の出来る水蒸気量を『飽和水蒸気量』といいます。
また、飽和水蒸気量の水蒸気を含んだ空気の状態を、相対湿度100%といいます。
空気に含まれている水蒸気量を絶対湿度と言いますが、この量と飽和水蒸気量の割合を示したものが相対湿度です。
本題に戻りましょう。
外気温0℃/湿度80%の空気を室内に取り入れたとします。
室温は20℃、この時の湿度は20%程度まで低下します。
高断熱・高気密住宅であろうと、なかろうと、こうなってしまいます。
ではなぜ、これまでの家は過乾燥になっていなかったのでしょうか?
実は乾燥していました。
でも開放型のストーブのような燃焼器具が大量の水蒸気を放出していたため、加湿状態になっていた訳です。
従って、高断熱・高気密住宅でも加湿をすれば過乾燥は解決します。
ここで調湿性の高い天然系建材の登場となる訳ですが、必ずしも効果的ではありません。
水蒸気を吸ったり吐いたりして室内空気の湿度を調節するのが、調湿建材の役目です。
予め水蒸気を蓄えておかなければ、乾燥時に水蒸気を吐き出す事はできません。
でも乾燥した時期に、水蒸気を蓄えるなんて出来ない相談です。
霧吹き器で水分を補給するしかありません。
しかもかなりの頻度で・・・。
これなら、水を張ったコップや花瓶を置くとか、洗濯物を干した方が効率良さそうですよね。
室温を下げ、エアコンの風量を下げるのも効果的です。
だからと言って、全館暖房や24時間換気を止めるのは得策ではありません。
おくまでも健康の為、全館暖房・24時間換気は行いましょう。
そうそう、湿度の上げ過ぎも要注意です。
壁内に侵入して結露し、断熱材や構造体を腐朽させる危険が高まります。
湿度40~60%を意識してみましょう。
過乾燥を防ぐには加湿が一番効果的!
以前に書いたブログも読んでみてください。
加湿器に関する記事をご紹介しています。
http://blog.goo.ne.jp/assetfor/e/344fdf5b2ec34d31d21a0ee6426cd881
湿度を高くすると、室温が低くても暖かく感じるようですよ。
これも省エネに繋がります。
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